週6時間だけオープン 「天然」のたい焼き屋に行列 札幌

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たい焼きには天然ものと養殖ものがある。一匹ずつ焼き上げる「一丁焼き」という製法のものを「天然」、鉄板で複数の型を使って一度に多く焼き上げるタイプを「養殖」とファンは呼ぶという。札幌市東区の「札幌柳屋」は北海道内では珍しい「天然もの」を味わえるとあって、週6時間だけの限られた営業時間に多くの人が行列を作る。
【生地は薄めでパリパリ 極上の“天然もの”】 店主の目黒国夫さん(84)は東京・日本橋の柳屋で修業。1964(昭和39)年に札幌の丸井今井の依頼で、当初1週間の予定で催事場で店を出したという。「それが帰ろうとしたら、俺だけ残ってくれって」。その後、道内各地の丸井今井に呼ばれ、好評を得ているうちに東京に戻らず、北海道に移住した。85年に今の場所で独立・開店し、35年以上がたつ。

「勘弁してくれ」「俺は取材は受けねえんだ」。江戸弁口調でぶっきらぼうに言われたが、根は優しい。開店前に店に入れてくれて、話をしてくれた。20年来のファンの女性の「ここのを食べると他のは食べられない」という感想を伝えると、「ん、なあ」と声にならない声を上げて、はにかんだ。 札幌柳屋の天然たい焼きの生地は限りなく薄く、パリパリ触感。口に入れると、自家製の甘さ控えめの粒あんから小豆の風味がよく香る。一つ150円。 今年9月から金、土、日曜の午後2~4時に営業日時を縮小した。目黒さんは健康の問題ではないと言うが、ファンからは「大将が末永く元気でいてくれれば、少しの営業時間でも通う」と気遣う声が多く聞かれた。【貝塚太一】
店主の目黒国夫さん(84)は東京・日本橋の柳屋で修業。1964(昭和39)年に札幌の丸井今井の依頼で、当初1週間の予定で催事場で店を出したという。「それが帰ろうとしたら、俺だけ残ってくれって」。その後、道内各地の丸井今井に呼ばれ、好評を得ているうちに東京に戻らず、北海道に移住した。85年に今の場所で独立・開店し、35年以上がたつ。
「勘弁してくれ」「俺は取材は受けねえんだ」。江戸弁口調でぶっきらぼうに言われたが、根は優しい。開店前に店に入れてくれて、話をしてくれた。20年来のファンの女性の「ここのを食べると他のは食べられない」という感想を伝えると、「ん、なあ」と声にならない声を上げて、はにかんだ。
札幌柳屋の天然たい焼きの生地は限りなく薄く、パリパリ触感。口に入れると、自家製の甘さ控えめの粒あんから小豆の風味がよく香る。一つ150円。
今年9月から金、土、日曜の午後2~4時に営業日時を縮小した。目黒さんは健康の問題ではないと言うが、ファンからは「大将が末永く元気でいてくれれば、少しの営業時間でも通う」と気遣う声が多く聞かれた。【貝塚太一】

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