大手住宅メーカー「積水ハウス」が２０１７年に架空の土地取引で約５５億円をだまし取られた事件を巡り、同社が事件に関わった「地面師」らに損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁（神谷厚毅裁判長）は２７日、主導役の内田マイク受刑者（７１）（詐欺罪などで実刑確定）ら５人に請求通り１０億円の賠償を命じる判決を言い渡した。
５人は訴訟で詐欺への関与を争ったが、判決は、５人が土地所有者へのなりすましの指示や偽造パスポートの管理、売買契約の締結などの役割を担っていたと指摘。詐欺への関与を認定し、共同不法行為が成立すると結論付けた。
同社は計１０人を提訴。請求を認めるなどした残る５人に対する賠償命令はすでに確定している。同社は「当社の主張が認められ、妥当な判決だ」とコメントした。