和歌山県の神社で10月25日午後4時過ぎ、手を合わせながら周りをきょろきょろする挙動不審な女をカメラが捉えた。この女がした罰当たりすぎる行為とは、祈りながら神社の御朱印を盗む“お祈り御朱印泥棒”だった。
「お多賀さん」の愛称で親しまれ、カラフルな風車やアートな御朱印が写真映えするとして有名な和歌山県の多賀神社。
10月25日午後4時過ぎ、神社に現れたバッグを3つ肩から提げた女は、さい銭箱の前に来ると、ジーッと何かを見つめている。
その視線の先には御朱印があった。
多賀神社・禰宜:(御朱印を)さい銭箱の上に取って帰れるように置いている。「お代金はおさい銭箱に入れてください」と。
すると女は、数枚の御朱印を手に取り、そのままバッグの中へ。
さらに欲しくなったのか、手を合わせたあと、また御朱印に手を伸ばした。
そのまま立ち去るのかと思いきや、戻ってくるとカメラでパシャリ。思い出はきちんと残したものの、お金は残していったのか。
多賀神社・禰宜:(さい銭箱を)開けたときに全然お金が入っていなかった。「あっ持って行かれたんだな」と。
盗まれたのはスギの木を使った切り絵など、合計約5000円分の御朱印だという。
多賀神社・禰宜:まったく、神様の前なのに「こういうことする人がいるんやな」と。こういうことは絶対やめてほしい。
心理学に詳しい専門家に話を聞いた。
明星大学心理学部・藤井靖教授:「マジックミラー錯覚」が影響している。これはマジックミラーのように「自分は見えてる」けど、「相手から見えてない」と錯覚した状態じゃないと、こういう犯罪は起こらない。(「イット!」11月1日放送より)