愛知県の高速道路を軽トラックが逆走している映像で、あわや正面衝突という場面も見られた。この軽トラックを運転していたのは80代の男性で33キロほど逆走し続けた。
先月30日午後1時半ごろ、愛知県豊田市の東海環状自動車道・豊田東ジャンクション付近で撮影されたドライブレコーダーの映像。
猛スピードで追い越し車線を逆走してくる白い軽トラック。追い越し車線を走っていた茶色の軽自動車が急いでブレーキをかけ回避。すると白い軽トラックが、今度は撮影者の車に接近。スピードを緩めないまま、車と車の間をすり抜けていく。
この恐怖の瞬間に遭遇したドライバーが一部始終を語った。
映像を見る限りはっきりとは分からないが、追い越し車線を逆走してきた軽トラックの運転手はどのような表情だったのか?
逆走していることに気付いていないような表情だったという。この動画が撮影された500メートルほど手前では、車が逆走する姿が映っていた。
高速道路に設置された8つのカメラが、逆走の一部始終を捉えていた。
画面右から、本線を走行してきた白い軽トラックが現れる。すると、豊田東ジャンクション付近で突然停車。画面左側が進行方向だが、その10秒後、突然Uターンをする白い軽トラック。逆走をはじめた瞬間だ。
2つ目のカメラの映像。画面左上、多くの車が走行するなか、追い越し車線を逆走する白い軽トラックが対向車とあわや接触。互いにハンドルを切り、間一髪事故を免れる。
対向車がいなくなると、何事もなかったかのようにスピードを上げ始める。トラックと比較しても、逆走車の方がスピードを出しているのが分かる。
その後もスピードを緩めることなく追い越し車線を走行する軽トラックに、すれ違う大型トラックがブレーキランプをつけ減速する場面もあった。
別のカメラには、トンネルからライトをつけて出てくる白い軽トラックが映っていた。
追い越し車線を走っていた大型トラックが、急いで車線変更して衝突を回避。
追い越し車線を走る別の車も、前方から逆走してくる白い軽トラックに気付いたのか、車線変更していく。
最後に捉えたカメラでは、逆走する車を確認するように、NEXCO中日本の職員がカメラを動かしているのが分かる。
NEXCO中日本によると、軽トラックは豊田市の豊田勘八インターチェンジから本線に入り豊田東ジャンクションで停車し逆走。5分後にはNEXCO中日本交通センターに最初の通報が入り、発生からおよそ30分後に軽トラックは県をまたいで隣の岐阜県まで逆走。
その距離はなんと33.3キロにも及び、ようやく警察が運転手を確保したという。
警察によると、軽トラックを運転していたのは80代の男性。この逆走で10件の通報が相次いだものの幸い事故などはなかったといい、警察は道交法違反の疑いで捜査を進めている。
8つのカメラが捉えた、逆走の一部始終。軽トラックは、なぜ逆走をしたのか?
逆走が始まった豊田東ジャンクションの案内標識は「静岡方面・新東名」「伊勢湾岸道」の分岐看板が出ている。ようやく分岐に差し掛かって、間違いに気づいたのだろうか。
高速道路での逆走は他にもあった。先月15日、栃木県の東北自動車道・黒磯PA付近で追い越し車線を逆走する1台の軽ワゴン車。よく見ると、画面奥で軽ワゴン車がUターンしているのが分かる。
逆走する手前には、本線へとつながる合流地点があった。行先を間違えたのか?この直後、別の映像では逆走してくる軽ワゴン車を間一髪で交わす車が…。
逆走をした軽ワゴンの運転手は69歳の男性。およそ3キロ逆走した後乗用車と衝突。それぞれの車の運転手2人が死亡。ぶつけられた乗用車に乗っていた9歳の男の子と7歳の女の子、子ども2人がけがをした。
さらに16日にも、同じ栃木県の東北自動車道で乗用車が逆走し、バイクを運転していた男性が足にけがをした。逆走車を運転していたのは81歳の男性で、事故の直後に現場から走り去ったがその後発見されたという。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年9月4日放送分より)