平日も休日も賑わうフードコート。好きなお店の物を注文出来て、混雑具合にもよりますが、あまり時間も気にせずのんびり出来るのが嬉しいですよね。そんな素敵なフードコートですが、今回はそこで働く知人から本音を聞いてみました。
フードコートの清掃員をしているA子さんのお話です。勤務先の施設は大きいので、フードコートもかなり広いのが魅力の一つでした。
しかし、働く側としては結構大変なのです。一応エリア分けして各々が作業をするのですが、広いのでひたすら動き回ります。毎日仕事終わりは足がパンパンになってしまうほど、歩き回っていました。
一番混み合うのは、やはりご飯時でした。しかし休日などは、割とどの時間帯も忙しいのです。
もちろん、好きな時間に食べられるのも魅力の一つなのは分かっています。そんな中、一つだけ困っていることがありました。
それは、空いている席の判別がとにかく難しいということ。ハンカチやエコバッグなどを置いて、分かりやすく席取りをしてくれている場合はいいのです。しかし、飲みかけのペットボトルなどを置かれてしまうと、
「これはゴミとして捨てていい? それとも席取りしてる?」
と、悩んでしまうのです。そういう時はしばらく置いておくのですが、混み合う食事時にはいつまでも置いているわけにはいきません。
そんな中、一番困ったのはレシートが1枚置いてあったことでした。誰も座っておらずテーブルにレシート1枚のみだったので、ゴミだと思って拾いました。そしてテーブルを拭いていると、
「え、ここの席とってたんですけど!?」
振り返ると、食事のお盆を持っている若いカップルが不満そうに立っていたのです。幸いレシートを捨てる前だったので、謝罪してレシートを渡そうとしました。ところが、「そんなん捨てといて!」と、怒られてしまったのです。
混み合う中で、席を取らないと食べられないというのはもちろん分かっています。でも出来る事なら、もう少し分かりやすい物を置いていてくれると助かります……。
一般的に浸透している席取りですが、「ゴミと勘違いして席取りの目安を捨てて、勝手に座った」などで、お客さん同士のトラブルになってしまうことも多いそうです。置いておいてもいいような持ち物がなかったのかもしれませんが、混み合う場所だからこそ、気持ちよく利用できるようお互いの思いやりが大切ですよね。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yuki.K