脱税で起訴の「薬屋のひとりごと」作画担当に有罪判決 福岡地裁

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人気漫画「薬屋のひとりごと」の作画を担当するなどして得た所得を申告せずに約4700万円を脱税したとして、所得税法違反(単純無申告)に問われた福岡市南区、漫画家、池田恵理香被告(36)に対し、福岡地裁は24日、懲役10月、執行猶予3年、罰金1100万円(求刑・懲役10月、罰金1400万円)の有罪判決を言い渡した。武田夕子裁判官は「漫画が人気を博し、多額の所得を得るようになったにもかかわらず、所得税の納付を免れたもので悪質だ」と指摘した。
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池田被告は「ねこクラゲ」のペンネームで活動している。5月31日の初公判で起訴内容を認めた上で「数年分まとめて確定申告するつもりだった」と述べていた。
判決は、池田被告が漫画家として人気が急上昇した後も確定申告の重要性を軽く見て、仕事やプライベートを優先させたと指摘。「税納付の事務作業から逃げ続けた経緯に酌むべき点はない」と断じた。一方、経済的な利得を得る目的で脱税したわけではなく、被告が後悔し反省している点も踏まえると執行猶予を付けるのが相当と判断した。
判決によると、池田被告は2019~21年、漫画家として計約2億6000万円の所得があったが、期限までに申告せず所得税約4700万円を脱税した。【志村一也】

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