中国SNSでの“密漁”動画拡散が理由? 伊勢エビ・ウニ・ナマコ…外国人による違法な漁が急増 狙われる日本の高級海産物

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中国のSNS上で、高級海産物を無断で「密漁」する動画が拡散。動画を見た人が、違法とは知らずに密漁を行うケースが増えているといいます。
立ち入り禁止エリアで、「伊勢エビ」や「カキ」などを獲る外国人が相次いでいると聞き、「めざまし8」が向かったのは、千葉県銚子市。
早速、立ち入り禁止の堤防で怪しい動きをする2人組の姿がありました。禁止エリアから出てきたところで声をかけてみます。
――何をしていたんですか?fishing?禁止エリアにいた男性:……。これカキ、これ大丈夫か?
――そもそも入っちゃダメなので密漁ですこれダメか…、そうか。
取材スタッフが違反行為であると注意すると、2人組の男女は、カキを元の場所に戻すと話し去っていきました。
地元水産会社の従業員:今ちょうど(伊勢エビの)禁漁時期で、漁師の方も禁漁を守ってこの時期は(漁を)やってないんで。密漁されると資源確保ではないんですけど、そんなのは本当にやめてもらいたいところです。
密漁は別の県でも。茨城県大洗市にある 「大洗サンビーチ」。ビーチが面する鹿島灘では、二枚貝類の資源を保護するため、潮干狩りを行える場所を限定していますが、こちらでも禁止エリアで、ハマグリなどをとる外国人が増えているといいます。
砂浜に行ってみると、違反となるエリアで貝をとろうとする人の姿が確認できました。中には、貝類を台車いっぱいに積む人も…。
――ここは潮干狩り禁止エリアです、知っていますか?禁止エリアで潮干狩りをする外国人:分かんない。ダメ?
――どちらの国の方ですか?中国。
中国出身という女性。取材班が注意しても作業を止める様子はありません。別の女性も…。
――日本人ですか?禁止エリアで潮干狩りをする外国人:日本人じゃないです。
――ここは取ってはダメなエリアですよなんで?みんな返すなら私たちも返すから。ここで(取って)OKだよって、インターネットで。インターネットで探しては、ここ来てたから。
増加する外国人による“密漁”。中国情勢に詳しい拓殖大学の富坂 聰教授によると、最近は観光客や短期滞在者が行うケースが増えているといいます。
富坂 聰教授:(密漁の)本当のプロと、素人に毛が生えた人と、2種類あると思うんですけども、特に観光客に毛が生えたような人が今やるようになっていると。SNSの情報を見て、ここで得ができる、こういうものが取れると、ある種思い出作りのような。
密漁が増加する要因の一つとなっているのが、中国のSNSで拡散された「密漁」動画。
木更津市の漁協組合が、大勢の中国人が押し寄せた際に問い詰めたところ、「SNSでカニが取れるという情報を見た。目的地までの地図がある」と答えたといいます。
実際に、中国のSNSには、「木更津市に中国人集まれ カニも多い」「夜は誰もいないが多少のリスクがある」という投稿がありました。
他にも、「潮干狩りに行って、コツコツ頑張って取って、最終的に取り尽くした!」と題した動画には、「ナマコ」のような海産物を次々とバケツに放り込む様子が。
別の動画には、「伊勢エビ」などの高級食材を密漁しているとみられる様子も映されていました。
これらの動画に対し、コメント欄では「見つかったら大変だよ」という書き込みもありますが、投稿者はそれに対して「「大量にはとっていない」と返信。「日本でニュースになるよ?」というコメントには、「できるものならやってみろ」と返していました。
――やってはいけないということを認識しているようにも見えますが…富坂 聰教授:若干、面白がっているようなところもありますね。ここで取れるんだよと。わざわざ人を集めるような書き方をしていて、ちょっと悪意があるなと。本当にプロが稼ぎのためにやる場合は、人に教えませんから。
金子恵美氏:水産資源に悪影響を及ぼすような行為を、日本人としては見過ごすわけにはいかないわけですけども、そうなったときにこれまでは組織的かつ広域な密漁対策という視点でやってきたわけですが、もう少しカジュアルな、旅行で来ている人たちに対する対策が。罰則強化も含めて、周知徹底もしていった方がいいのかなと。
富坂 聰教授:取り締まりのマンパワーが足りていないのではないかと思いますし、やはりグループになって手引きしている人がいるグループ犯罪なので、利幅の大きいところに必ず来ますので、そういうものを集中的に取り締まっていくというのが、まず最初の必要な事かなと思います。(めざまし8 7月24日放送)

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