「日本の味を知ってしまった」外国人観光客におにぎりブーム!米やノリなど具材高騰で値上げもインバウンド需要が救世主に

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

外国人観光客の間で日本の「おにぎり」がブームとなっている。材料のメインとなる米やノリなどの具材も価格高騰のあおりを受け、値上げせざるを得ない店も出てきている中、インバウンド需要が救世主に。開店直後から続々と外国人が入店していく東京・渋谷の店舗を取材したーー。
東京・渋谷で強い日差しが照りつける中、多くの外国人が次々と入っていく店があった。
お目当ては日本人のソウルフード「おにぎり」だ。
多くのインバウンドの人々が訪れる渋谷には、他にも人気のラーメン店やハンバーガー店など多くの飲食店がある中、なぜ「おにぎり」が人気なのかーー。
外国人にその理由を聞くと、「食べるのが簡単だし、出てくるのが早いね。不健康じゃないのがいい!ジャンクフードではなくて健康的だよ!」「とてもおいしいし消化もいいね。何を食べているかがわかるものいいよ」といった声が聞かれた。
1日に、約800個のおにぎりが売れる渋谷の「戸越屋」では朝の時間帯にやってくる客の9割が外国人で、1日で見ても、その半分が外国人だという。
インバウンドの人々に人気のおにぎりは、「スパイシーツナマヨ」350円や「ガパオ」(今月のおにぎり)380円といった辛い味の具が入ったものだという。
店では他にも、ウメやオカカといった定番はもちろん、ベーコンとクリームチーズや「筋子とシャケ」といった、様々な味のおにぎりが楽しめる。
食べている人に話を聞くと、「日本に来たらぜひおにぎりを食べてみたいと思ってここに来ました。日本の味を知ってしまったから、向こう(ノルウェー)のおにぎりは食べられないわ」「コンビニで買うより高いけど、おいしいからそれだけの価値があるよ!」と笑顔を見せた。
「戸越屋」管理部長・木本英二さんによると、実は店は苦しいさなかだったという。
「戸越屋」木本英二さん:米の値段が昨年に比べて、2割ほど上がっている。色々な食材が昨年から上がっている。企業努力で価格据え置きにしたいと願っていたが、それでは非常に経営が厳しい状況で、少し値上げをさせていただいた。
今後も猛暑の影響で米が不作の可能性があり、ノリや具材の価格高騰が続くと、さらに値上げを考えなければいけないという。
そんな時に起きた外国人観光客のおにぎリブームについて、店員はこう話す。
「戸越屋」木本英二さん:外国の方が来て頂いているおかげで、潤っているのは事実。うちにとっては命綱かもしれない。ありがたいどころではない。しっかりとしたおにぎりを出して、日本の食文化を伝えるという使命がある。
日本の物価高をものともしないインバウンド需要は、意外なところで、飲食店のピンチを救っているようだ。(「イット!」 7月23日放送より)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。