GWが始まり、全国の観光地でインバウンド客による犂違いマナー違反瓩頻発している。近年とくに注目されているのは、世界文化遺産「富士山」の構成資産『忍野八海(おしのはっかい)』(山梨県)で発生している狹蠅価問題瓩澄その実態を明らかにすべく、本誌取材班は現地を訪れた。
4月下旬の週末、8つの池で成り立つ忍野八海は大混雑。欧米系、東南アジア系、南米系……訪れていた8割以上が外国人、耳に届くのは多言語とひっきりなしに響くシャッター音ばかりだ。
だが、人の数よりも目を引いたのは、8つのうち最大の湧水量を誇る『湧池(わくいけ)』の池底に散らばった無数の硬貨だ。富士山の伏流水を水源とする澄み切った池のはずが、かつての透明度は見受けられない。むしろ硬貨が乱反射したり、腐食により水の循環が悪化し、水質汚染を招いているようだ。さらに、水面を覆(おお)うほど大量の藻が浮いている池もあった。近くの売店で働く女性は、険しい表情でこう語る。
「ここ数年で藻が異常に増えているんですよ。とくに水面が鏡のように美しいと言われる『鏡池』の増え方はひどくて、池の中が見えないほど。最近は投げ銭の様子が面白おかしく取り上げられているから、それを真似する人が増えて日に日に悪化しています」
池底を覗(のぞ)き込んだ矢先、記者は小学生くらいの外国人観光客の兄弟が湧池に向かって硬貨を投げ込む瞬間を目撃。母親は禁止行為とは知らないのだろう。注意することもなく投げ銭の様子を撮影した後、池に向かってお祈りするように手を合わせた。
さらに、池付近で欧米系グループに話を聞いた。「ここで投げ銭が禁止されているのを知っていますか?」と質問をすると、「全然知らなかった。みんな『トレビの泉』(コインを投げ入れると願いが叶うと言われている伊・ローマの名所)と勘違いしているんじゃないかな」と口にした。
忍野八海の水質悪化は異常事態。対策について忍野村役場の担当者に問い合わせたところ、以下の回答が届いた。
《水質汚染に関しては調査はしておりません。環境保全協力箱設置のクラウドファンディングを実施中です》
人気の景勝地が本来の価値を取り戻せる日は来るのだろうか。
『FRIDAY』2026年5月15・22日合併号より