SNS、オンラインゲーム、マッチングアプリ……。現代では、インターネット経由で見も知らぬ他人と出会う手段が無数にある。そんな中で、素性もわからないままにお金の貸借を行い、金銭トラブルに発展するケースが多発している。
借金が原因となり、それまで住んでいた街から「夜逃げ引越し」を経て見も知らぬ土地で生活を始めた前野晃さん(仮名・20代後半)もその一人だ。

田中さんは会ったその日のうちに前野さんを元に住んでいたところから数県離れた場所へと移転させた。その後は、住み込みでできる仕事を紹介し、住居も用意した。だが、追跡手段が発達した現代で、完全に逃げ通すのはそう簡単ではない。身元の特定を防ぐため最も注意を払ったのは、「それまでの関係性をすべて断つ」ことだった。前野さんは当時をこう振り返る。