またもや警察のトンデモ不祥事が発覚した。2月20日、警察庁外事課の課長補佐、坂ノ上圭佑警視(36)が知人女性の体を触ったなどとして、不同意わいせつ容疑で書類送検されたのだ。警察庁は減給の懲戒処分とし、警視は依願退職した。
【画像】眼鏡をかけた生真面目な風貌の36歳警視が逮捕。エリート街道を歩んでいたが…
捜査関係者によると、今回の送検容疑となった事件は、昨夏に起きたものだという。当時、警察庁から警視庁に出向中の坂ノ上は生活安全部サイバー犯罪対策課長の職にあった。社会部記者が声を潜める。
「実は被害者は警視庁を担当していた女性記者で、警視とは日頃から接点があった。取材の一環として飲食店に行ったところ、店内や帰り道の路上で身体を執拗に触られるなどのわいせつ行為を受けたという」
※画像はイメージ momo.photo/イメージマート
坂ノ上の経歴は華麗なるエリートそのものだ。東京大学法学部を卒業後、2013年に警察庁にキャリア組として入庁した。
「警察庁では生活安全局保安課に所属しパチンコやパチスロメーカーの監督・指導も担当。29歳で早くも神奈川県警の交通規制課長を務めている。堅実な仕事ぶりからは想像もつかない不祥事だ」(警察庁関係者)
警視庁の課長職といえば、汚職事件を扱う捜査二課長をはじめ一部重要ポストを警察庁キャリアが務める出世コースである。
独身で一人暮らし、眼鏡をかけた生真面目な風貌という坂ノ上だが、24年にサイバー犯罪対策課長として赴任するとすぐに「馴れ馴れしすぎる」との悪評が流れた。過去に担当した女性記者が打ち明ける。
「取材対応は悪くないし、事件のネタを当てると的確に進捗状況を説明してくれるので助かっていました。
ただ距離が近いというか、取材のために交換したLINEに個人的なメッセージを送ってくることも多く、対応に困っていました」
警視庁の中でも生活安全部を受け持つ記者は生安担(セイアンタン)と呼ばれ、伝統的に女性を配置する社が多い。警視庁幹部はこう嘆息する。
「課長は広報対応の責任者でもあるので、記者とも時々飲みに行くことはある。ただ相手が女性の場合は特に、部下を同席させるなど誤解を招かないよう注意を払うものだが……」
だが、複数の社から「自宅に連れ込まれそうになった」「無理やりキスされた」などの行状が上層部に伝えられたという。
「警察内部の不祥事を調査する警務部の監察部門が動き、最終的には性犯罪を担当する捜査一課を投入し取り調べを行った。取材を受ける立場を利用した悪質な行為だ」(別の警視庁幹部)

昨年懲戒処分を受けた全国の警察官や警察職員は337人と、過去10年で最多を更新。信頼回復に取り組む警察庁だが、手本となるべきキャリア警察官の醜聞に先が思いやられる。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2026年3月5日号)