国立健康危機管理研究機構(JIHS)は17日、百日せきの患者数が2~8日の1週間で3044人(速報値)だったと発表した。
全ての患者を把握するようになった2018年以降で最多を更新した。子供が主にかかる伝染性紅斑(リンゴ病)も、全国約2000か所の小児科から報告された患者数が、1医療機関あたり2・28人で、現在の集計方法となった1999年以降で最多となった。
百日せきは、主にせきやくしゃみなどの飛沫(ひまつ)に含まれる細菌から感染する。乳児が感染すると、呼吸困難や肺炎などを引き起こし、死亡する恐れもある。伝染性紅斑は、風邪のような症状の後、両頬に赤い発疹が現れる。妊婦が感染すると、流産や死産の原因になることがある。
新潟大の斎藤昭彦教授(小児科)は「いずれの感染症もコロナ下で流行が抑えられたことで集団免疫が低下し、現在の感染拡大につながっているとみられる。症状がある時は、マスクを着用し、人混みを避けて」と呼びかけている。