懸念は転売だけではない。狆泉米瓩海反鎔娵戚鵑琶出された備蓄米が29日に販売開始となりあっという間に売り切れた。それだけニーズが高いというわけだが、一方でコメをめぐる詐欺騒動も起きている。
この日、楽天は「楽天生活応援米」として備蓄米を5キロ1980円(税込み2138円)で販売開始。正午過ぎからサイトで受け付けを行ったが即完売となった。また、アイリスオーヤマも午後1時から販売開始したが、サイトはつながりづらく、結局完売してしまった。
やはり国民はリーズナブルなコメを欲しがっているというわけだが、そんなコメ需要につけ込んだ詐欺が話題になっている。国民生活センターは「お米の詐欺サイトが出没中! 価格が不自然に安いなど怪しいサイトにはご注意!」と呼び掛けている。コメの価格を不自然に安く設定した販売サイトでコメを注文したけど商品が届かないなどの被害が広がっているという。
実例もある。岐阜県警は5月中旬、岐阜県内の企業をかたるコメの偽サイトに注意するよう呼び掛けた。偽サイトでは「お米の定期便」などと格安のコメを販売していた。
この偽サイトに勝手に住所と電話番号を使われたのが同県恵那市内のスポーツ用品店だった。店の代表者は「3月31日から電話が鳴り始め、『コメが届かない』などの問い合わせがこれまでに1500件以上もありました。1日で60~70件で多い時は100件も。ちょうど入学シーズンということもあり仕事に支障がありました」と明かした。
県警が注意を呼び掛けて、地元報道機関が取り上げたことから、最近は電話は減ったという。「29日は2件でした。『振り込んだけど届かない』という電話でしたが、説明すると『ああそうか』という反応でした」(同)。これまでの問い合わせも「届かない」と怒っている人もいるにはいたが、多くが「やっぱりそうか」と詐欺を覚悟していたという。住所で検索すればコメ業者ではなくスポーツ用品店が出てくるのだから詐欺は明らかだった。
詐欺業者に法的な対応はできるのか。「その詐欺業者の正体が分かりません。警察からは業者が海外の場合は難しいとの説明を受けています。やむを得ないとは思いますが、警察がもっと早く全国的に注意喚起をしてくれればもっと対応はラクだったかなと思います」
なぜ住所が使われたかは不明だ。「たまたまでしょう」と代表者はあきらめ顔だ。
国民生活センターは詐欺サイトかどうかを見極める方法として、不自然に価格が安くないか、事業者情報が正確かどうか、日本語の表記が正しいかどうかを挙げている。購入前に詐欺サイトが使用している住所等の情報をネットで検索すると予想がつきそうだ。
詐欺被害を減らすにはコメがリーズナブルに入手できる環境が必要。詐欺は警察が対応するが、コメの流通環境は小泉進次郎農水相の手腕次第だ。