東京都八王子市にある「滝山病院(現希望の丘八王子病院)」は病床数288の精神科病院だったが、内部告発をきっかけに患者への殴る・蹴るなどの虐待が発覚したのは、2023年2月のことだ。同病院は、人工透析などもできる精神科病院として半世紀に渡り地域医療を支えてきたが、その劣悪な環境を「まるで現代のアウシュビッツ」と語るのは、滝山病院や七生病院等の被害者支援にあたっている、PSW(精神保健福祉士)で弁護士の相原啓介氏(58歳)だ。相原氏に滝山病院虐待事件について聞いた。
◆畳十畳におまる1つで閉じ込められる七生病院事件

院内では、手のかからない「虐待されていないグループ」と、手のかかる「虐待されるグループ」で病室も分かれていたという。