神奈川県川崎市の住宅で一部白骨化した遺体が見つかった事件で周辺住民からは神奈川県警へ苦言が出ている。神奈川県警は2日、遺体が若い女性と推定されると明らかにした。しかも、燃やされた形跡もあったという。同市では昨年末から20代女性が行方不明となり家族が探していた。
行方不明の女性は岡崎彩咲陽(あさひ)さん(20)。家族が開設したSNSなどによると岡崎さんは元交際相手の男性からストーカー行為を受けていた。昨年12月20日ごろ、岡崎さんが住んでいた親族の家の窓ガラスが割られ、岡崎さんと音信不通に。親族が警察に相談するも「事件性がないから動けない」などと言われたという。
今回、遺体が見つかった住宅は岡崎さんの元交際相手の家だった。警察が4月30日にストーカー規制法違反容疑で家宅捜索した際に、床下からバッグに入れられた状態で見つかった。死後1か月以上が経過しているとみられる。遺体の身元はまだ分かっていない。
2日、遺体が見つかった住宅では警察が現場検証を長時間行っていた。周辺には規制線が張られ近づけないようにされた。近隣住民は「今振り返ればだけど、ここら辺でよく私服の刑事らしい人物を見かけていた」と、警察が元交際相手を警戒していたと指摘した。
発見された遺体について元交際相手が何らかの事情を知っているとみて警察は行方を探しているが、すでに海外に出国している可能性があるという。近隣住民によると顔にタトゥーがあるというので目立ちそうだ。
警察は昨年、元交際相手に口頭での注意を行い、岡崎さんが行方不明になったあとには任意の事情聴取もしている。私服刑事の存在など周囲に捜査の手が迫りつつあるのを悟り高飛びしたのか。
近隣住民は「警察が家族から相談された時点で動いていればもっと違った結果だったかもしれない。警察の対応がおかしいとも言いたくなる」と憤慨。もちろん遺体が岡崎さんと判明したわけではないが、やりきれない。