国民民主党が23日、国会内での会見で、夏の参院選東京選挙区(改選数6、欠員補充1)の公認候補として、いずれも新人で元NHKアナウンサーの牛田茉友氏(39)、会社員の奥村祥大(よしひろ)氏(31)を擁立すると発表した。
【写真】即断・即決で動いた!牛田茉友氏
NHKの討論番組「日曜討論」で進行役を務めていた牛田氏は「国民民主党から立候補する決意をいたしました。私は16年間、アナウンサーとして仕事をしてまいりました。アナウンサーの仕事には、誇りを持って取り組んでまいりました。ただ、ニュースを伝える中で…自分自身で取材をしてくる中で、どうしても伝えるだけでは変えることができない制度の壁というものを感じることがありました」と、出馬に至った経緯を説明した。
コロナ禍で自殺防止センターの取材をした際、1日電話が1万件来ながら、300件しか取ることができない現状を目の当たりにし「番組では、『いつか必ずつながるからかけてほしい』というメッセージを伝えてほしいと言われたので、それを伝えることができたんですけれども、それ以上のことは、現状を伝えることが精いっぱいだったな…という、やりきれない思いがありました。その時の悔しかった思い、歯がゆかった思いというのがずっと、心の中に残っておりました」と述懐した。
牛田氏は、13日に出馬オファーをされたといい「お話をいただいた時に、真っ先に思い浮かんだのがこの体験でした。今でも、まだできることがきっとあるはずとその時思いました。国民民主党は、対決よりも解決という言葉を掲げてやっているということはもちろん知っておりました。右でも左でもない、今まさに最もできる、今取れる最善の策、解決策をいつも提案して模索しているということも知っていましたし、そこの共感はしていました。国民民主党では孤立、孤独対策というものもしっかりやっている。ぜひ、私もその議論に参加したいという思ったりもしました」と、国民民主党を選んだ理由を説明した。
話を受けた翌日の14日に、NHK退局を決断。18日に正式に退局したという。「政治家になりたいと思ったことはなくて『政治家になるぞ』と思っていたわけではない。制度のあり方、そういったことに対しての思いがありました。やり切れなさ…報道している皆さんも同じような思いを持つことがきっとあると思うんですけれども、これが変えられたらいいのになっていうことは感じていた。そこで、今回この話をいただいた」と振り返った。
「大変迷いました」とした牛田氏は、NHK退局→出馬を決断した理由について「直近で大きな仕事を抱えていた。迷いがある状態で仕事をしてはならないと思った。なので、こういった迷いがあるのであれば決断は今した方がいいということで、その場で決断をした」と語った。
牛田氏は「国民民主党の、現役世代の手取りを増やす対決よりも解決という言葉に共感している。右でも左でもない、真ん中にいる国民のSOSにしっかりと耳を傾け、そして今できる最善の解決策を提案し、スピード感を持って政治を進めていきたい」と抱負を語った。
玉木雄一郎代表(55)、榛葉賀津也幹事長(57)が会見に同席。榛葉氏は「(支持率で)自民、立憲にも決して負けていない。自民、立憲が2名出す時に、今これだけ頑張っている国民民主党が1でいいのかと。党全体の趨(すう)勢を見た時に、今出さないとダメ。2人で勝負をしよう、積極的に戦っていこうという結論になりました」と、東京選挙区への“2人出し”の理由を語った。
(よろず~ニュース編集部)