咳やくしゃみをした瞬間、無意識に尿が漏れてしまう「腹圧性尿失禁」とはどのような病気なのでしょうか。詳しく解説していきます。
腹圧性尿失禁は、骨盤底筋の緩みにより引き起こされます。その名の通り、お腹に力が入った時に尿が漏れてしまう疾患です。
また、腹圧性尿失禁は多くの女性が経験している失禁でもあります。女性特有の骨盤構造や出産歴などが発症に関係しています。
今回は、腹圧性尿失禁の原因や症状について詳しくみていきましょう。
※この記事はMedical DOCにて『「腹圧性尿失禁」とは?尿漏れの原因やトレーニング法を医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:郷 正憲(徳島赤十字病院)
徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

咳やくしゃみをした時
重い物を持ち上げた時
笑った時
歩いたり走ったりした時
ジャンプをした時
これらは尿意を感じていないにもかかわらず、突然起きてしまうのが特徴です。

咳をした時や笑った時に尿が漏れてしまう腹圧性尿失禁は、多くの女性が経験している病気のひとつです。
お腹に力を入れただけで無意識に尿漏れが引き起こされるため、日常生活でお悩みの女性も多いことでしょう。
しかし、腹圧性尿失禁は治療により改善が期待できる病気ですのでご安心ください。特に、骨盤底筋を鍛えるトレーニングは有効です。
自宅でも簡単に実践できるので、ぜひ積極的に行ってみてください。
また、肥満や喫煙が腹圧性尿失禁を悪化させてしまうことがあります。減量や禁煙も心がけるようにしましょう。
参考文献
尿が漏れる・尿失禁がある(日本泌尿器科学会)
尿失禁について教えてください(日本産婦人科医会)