奈良市学園中1丁目の帝塚山学園のグラウンドに落雷があり、中高生の男女6人が搬送された事故で、奈良県総合医療センター(奈良市)が11日、このうち男子中学生2人が意識不明の重体になっていると明らかにした。ほか4人は意識があり、命に別条はない。県警などが詳しい状況を調べている。
同学園中高によると、10日午後5時40分ごろ小雨が降り始めたがいったんやみ、強い雨が降り始めた直後に落雷があった。発生時はサッカー部や野球部、硬式テニス部の生徒計114人と、顧問の教員ら8人が現場にいた。11日は休校し、今後の対応を協議した。
県と県教育委員会は同日、県内の市町村教委や、県立・私立学校に落雷事故防止の対策を求める通知を出した。
県警などによると、搬送されたのはサッカー部の男子中学生5人と野球部のマネジャーの女子高校生1人。うち中学生2人が重体となっており、中学生1人は一時重体だったが意識が戻った。ほか3人も意識があり、手足や体のしびれを訴えるなどした。現場にいた部の顧問らは「突然雨が強くなり、練習を中断するかどうか判断する前に雷の音が鳴った」と説明した。