大手牛丼チェーン「すき家」が、24時間営業を取りやめることを決定した。4月3日、「2025年4月5日(土)午前3時より、一部店舗を除く全店で24時間営業を取りやめます」と公式サイトで発表。
【写真】「味噌汁の中にネズミがまるごと…」異物混入画像、現役クルー提供の「味噌汁の鍋」と「冷蔵庫で保存していたお椀」の写真
「毎日午前3時から午前4時の間、営業を休止させていただき、店舗営業中に実施しづらい機器の裏側の清掃など、集中的に清掃作業を行う時間を確保することで、店舗水準の向上を図ることといたしました」と説明しており、清掃作業に注力していくという。
「すき家」は、鳥取南吉方店のGoogleマップ上に〈味噌汁の中にねずみの死骸が混入していました〉と写真付きでクチコミが投稿され、SNS上でその投稿内容が拡散されていた。3月22日、当該店舗で今年1月にネズミが混入したことを事実と認め、公式サイトで謝罪。
その後も味噌汁にネズミが混入した経緯の調査・分析結果などを詳細に報告し、騒動に対応していたが、3月29日、今度は前日28日に昭島駅南店で提供した商品にゴキブリが混入していたことを発表した。利用客から相談窓口に電話があったという。
異物混入問題が続き、「すき家」は、「当社では2025年1月に別の店舗においても異物混入が発生していたにも関わらず、このような事態を招いてしまったことを大変重く受け止めております」と再び謝罪。3月31日~4月4日までの期間中、害虫・害獣の外部侵入および内部生息発生撲滅のための対策を実施するため、ショッピングセンター内などの一部を除き全国およそ1900ある全店舗の営業を取りやめている。
都内の店舗で働く現役クルーが、閉店期間中の働き方について証言する。
「閉店の期間中、シフトが入っているクルーは基本的に予定通り店に来て、清掃・点検作業を行っています。新たなチェックリストが共有されたので、その項目に従って、『壁にひび割れがないか?』や『床に穴が空いていないか?』といったことも目視で確認しています 」
この現役クルーは、清掃作業についてこのように語っていた。
「24時間営業なぶん、どうしても普段は掃除しきれない部分があるのですが、これを機に徹底して店をきれいにするようです。実際、いつもはあまり掃除しない箇所をやってみて、こんなに汚かったのかと驚きました」
全店休業中の清掃を経て、毎日集中的に掃除をする時間が必要だという判断になったということだろう。苦境の中、「すき家」は今変わろうとしている。