「リスクを承知で私は(子宮を)あげたいと思う」
【映像】「娘に子宮がない」涙ながらに語る母・田中さん(仮名)
こう話すのは、生まれつき子宮がないロキタンスキー症候群の娘を持つ田中さん(仮名)。
「(娘が)高校1年生の時に、生理がこないので婦人科を一度受診してみようと行った。検査をして『子宮がない』という話になり…生まれつき子宮と膣がないという、ロキタンスキー症候群という疾患だった」(田中さん、以下同)
「胸が大きくなる、くびれてくる、発毛するなどの、そういうところの普通の性徴。思春期にかかっていく外見的なところの性徴は全く普通で、ただ生理が少し遅いのかなと、全く気がつかなかった」
娘は現在23歳。子どもを授かることができない状況の中で、1つの希望となっているのが、先日、慶應義塾大学病院で承認された子宮移植の臨床研究計画だ。
「賛否両論あると思うが、私は率直に言ってすごくうれしいニュースだった」
田中さんは、子宮移植が可能になり、娘が望めば子宮を提供する意思があるという。
「娘と、このインタビューを受けることに関して『どうする?どう思ってる?』なんて聞くと、『今はすぐには考えられない』と言っていたが、娘自身も移植が進んできているということはうれしいニュースだと思っているし、健康な体として産んであげられなかったではないが、娘が望むことを応援しないことは考えられない。リスクを承知で私はあげたいなと思う」
ロキタンスキー症候群とわかったときの絶望を経験したからこそ田中さんは、子宮移植が1つの選択肢となるように研究を進めてほしいと話す。(『ABEMAヒルズ』より)