今夏の参院選に、日本維新の会から比例代表の公認候補として出馬予定だった評論家の石平氏が2日、立候補を断念することを発表した。
自身のSNSで明らかにしたもので、理由については、インターネット上で石平氏に対する批判や誹謗中傷があり、「家族が動揺してパニックに陥っている。家族を落ち着かせて普通の状態に戻すためには、出馬を断念せざるを得ない」などとしている。
中国出身で2007年に日本国籍を取得した石平氏は2月、参院選に立候補する意向をSNSで表明した上で、維新の岩谷幹事長と出馬会見を行っていた。
その後、ネット上では石平氏の経歴をめぐる誹謗中傷などが相次いだということで、石平氏は、出馬断念についての投稿の中で、「健全な批判もたくさんある。『帰化人一世が国政に出るのは良いのか』との大問題を、もう一度深く考えていくつもり」とも記し、支援者と党に感謝の思いをつづった。
岩谷氏は、「大変残念だ。SNSなどの誹謗中傷は、本人のみならず家族にも影響を与える、非常に深刻な問題だ」と述べ、擁立を見送る手続きに入る方針を示した。