国重要文化財で、栃木県足利市ゆかりの名刀「山姥切国広(やまんばぎりくにひろ)」の特別展(2月8日~3月23日、市立美術館)の観覧予約が人気を集めている。
市が昨年12月に予約を受け付けたところ、応募件数が観覧枠の2倍近い約9万件にのぼった。市は今月12日から2月分の観覧の追加受け付けを始める。
特別展は、市が出資する公益財団法人が昨年3月に山姥切国広を取得してから初めての一般公開。山姥切国広の「原作」とされ、ともに国重要文化財に指定されている「本作長義」(徳川美術館所蔵)も同時展示される。足利に両刀がそろうのは、足利城主・長尾顕長が所有していた時代から435年ぶりだ。
早川尚秀市長は昨年12月23日の定例記者会見で、約4万3680の観覧枠に対し、8万9806件の応募があったことを明らかにした。早川市長は、「2振りが足利にそろうのが、歴史的に価値があることだと感じてくださる方が多く、ありがたい。我々が予想していた以上に、多くの方々が期待してくださっている」と喜んだ。
一方で、予約は土日や平日の午前中に集中し、抽選の結果、観覧枠の一部に空きが生じた。このため、2月分を今月12日正午から、3月分を2月9日正午から、専用サイトで予約を受け付ける。それぞれ先着順。詳細は、市立美術館のホームページで見ることができる。