2024年12月29日に30歳のお誕生日を迎えた秋篠宮家・次女の佳子さま。誕生日に公開された写真では真っ赤なコートが印象的で、若者に人気のブランドのものとみられる。佳子さまや天皇皇后両陛下の長女・愛子さまは、低価格帯でも見栄えのいいものを選ぶなど、ファッションにもさまざまな工夫をされている。
また、「良いものは長く使う」「負担をかけないように」と、皇族方は国民寄り添う姿勢を暮らしの中でも実践されているのだ。前編記事『30歳になった佳子さまが披露…印象的だった《真っ赤なコート》の「意外なお値段」と「込められた思い」』に引き続き、その思いについて伝える。
皇族方に直接支払われているのは「皇族費」「内廷費」の二つ。そして、皇室全体の活動や施設の維持に「宮廷費」が支払われている。これらは「皇室経済法」に基づいて管理され、国会の承認を得た後、国費から支出されている。
このうち、秋篠宮家に支払われているのは「皇族費」。生活に使えるおカネは限られている。
「皇族費は天皇皇后両陛下およびその直系の家族以外の皇族方に支払われます。独立している皇族に個別に支給されており、その金額は地位や役職によって異なります」(皇室ジャーナリスト)
現在、成年皇族にはお一人につき3050万円が支給されている。
秋篠宮家に支出される皇族費は、2024年度は約1億2250万円。皇位継承第一位の皇嗣であられる秋篠宮さまは3倍の9150万円、紀子さまは1525万円、次女・佳子さまは915万円が支払われている。ただし、今年成年皇族となられた長男・悠仁さまに関してはお誕生月から915万円への増額が適応されている。
「あくまでも皇族の品位保持に充てるための費用のため、すべてを自由に使えるわけではありません。日常の生活費のほか、公務時の活動費として、職員以外の私的な使用人らへの人件費、施設の修繕費用や国賓らの接待、外国ご訪問時の費用、公務や儀式の準備、交通費などに充てられ、それらは皇族費から負担されているんです」(前出の皇室ジャーナリスト、以下「」も)
そのため、身の回りのものにかけるおカネは限られているのだ。
「秋篠宮家は宮家の立場ゆえ、基本的には多額の資産はありません。実は質素でとても庶民的な暮らしをされているんです」
前編記事では、“質素倹約”を心掛けられている皇室の姿勢を伝えているが、前出の皇室ジャーナリストは秋篠宮家の長女・小室眞子さんや佳子さまが幼いころ、秋篠宮さまと一緒にプールに行った際の様子を振り返る。
「当時、まだ幼かったお二人が着ていたのは、一般家庭の子どもたちと変わらないような服装でした。ブランドものではなかったと思います。その時、『宮家のお嬢様方でも普通の格好をされるんだな』と驚いたのを覚えています」
また、佳子さまは学生時代にノーブランドのタンクトップで通学されたり、当時若者の間で流行していた“アバクロ”の服を好んで着ていたこともあった。
「現在でも日常的には1万円前後のお洋服を購入されているようです。佳子さまは華もありますし、高見えするアイテムを選ぶのがお上手です。
佳子さまがプチプチをよく選ばれるのは、国民に寄り添おう、近付こう、というお気持ちあるのはもちろんですが、予算の制約で『あまり高価なものは買えない』と事情があるともみられています」
ご公務や皇室行事で着用されている服も、現在ではほとんどが既製品だという。
「オーダーメイドで服を仕立てられる機会はほとんどないと思いますよ。両陛下がイギリスを訪問された際にも、新調された服はなかったようです。春の園遊会や初めての単独公務の時に愛子さまがお召になっていたスーツも、おそらく既製品でしょう。
皇室と取引のある百貨店やブランドなどの外商、バイヤーなどが選んだ品を購入されているようです。なかには美智子さまから受け継いだものもあるでしょう」(宮内庁と取引をしたことがある衣料品ブランドの元担当者)
洋服やアクセサリーなど身の回りの品は、最近ではオンライン通販を利用することもあるという。その驚く利用方法について、前出の皇室ジャーナリストはこう語る。
「皇族方が通販サイトから直接商品をお住まいに届けてもらうのは難しいため、宮内庁職員らが代わりに購入し、職員の自宅に届けさせます。その後、中身を確認し、お住まいに運ぶのだそうです。直接、配送される場合はセキュリティチェックを経て届けられます。配達員が直接お住まいなどに届けることはありません」
令和の皇室は、国民との距離をさらに縮める努力を続けているという。
「お洋服やお食事に関して、国民の生活感覚に寄り添っていらっしゃいます。お食事も国民と同じようなものを召し上がっていて、カレーの日もあるそうです。増税、物価高などで国民生活が苦しいなか、皇族だけが高価なものを着て、高級な食事をしていたら、批判を受けることは避けられません。
品位を保つためには費用も必要ですが、国民と同じ感覚で生活することを意識されているんです」(前出の皇室ジャーナリスト)
とくに天皇皇后両陛下が率先してその姿勢を示されている。
「ご静養のときなど、天皇陛下は普通のチェックシャツやポロシャツなど、ラフなお召し物を好まれています。今年9月のご静養では1万7000円ほどのポロシャツを着用されていました。そうしたお洋服はご自分で選ばれているそうです」(皇室ファッションに詳しいライター、以下「」も)
また、皇族方は洋服や装飾品などになるべく国産のものを選んでいるという。
佳子さまはこれまでにも輪島塗や有田焼、美濃焼などの伝統工芸品を取り入れたアクセサリーを使用されて話題になった。
「着回しやリメイク、高見えする工夫は、かつて美智子さまが率先して考えてこられました。天皇陛下をはじめとする皇族方も、美智子さまのお考えを受け継いでいらっしゃるようです」
上皇陛下ご夫妻は戦争を体験し、物が不足していた時代を生き、苦しむ国民たちを、間近で見てこられた。そして昭和天皇ご夫妻が率先して推進されておられた“質素倹約”精神を実践されてきたのだ。
「その時代を生きてきた経験から、『もったいない精神』を皇室に根付かせてこられました」(前出の衣料品ブランドの元担当者)
30歳になられた佳子さま。社会人になったばかりの愛子さま、そして春から大学生になる弟の悠仁さまの先頭に立ち、国民に寄り添う姿を示してくださることだろう。
【つづきを読む】『30歳の佳子さま、ご結婚の「タイムリミット」が迫る…その背後で皇室が抱える「大問題」』
30歳の佳子さま、ご結婚の「タイムリミット」が迫る…その背後で皇室が抱える「大問題」