三笠宮妃百合子さまが11月15日に薨去されてからまもなく1カ月が過ぎようとしている。12月14日には「権舎三十日祭の儀」や豊島岡墓地での「墓所三十日祭の儀」などの祭事が執り行われているが、三笠宮家に残られる仁親王妃信子さま、お子さまの彬子さま、瑶子さまの今後について注目が集まり続けている。皇室担当記者はこう明かす。
「2004年に信子さまがご健康上の理由などで仁親王邸(現・三笠宮東邸)を“家出”されて以降、信子さまとお子さまの彬子さまと瑶子さまの間には深刻な断絶があります。 信子さまが家出されたのは仁さまとの夫婦仲が極度に悪化したためで、アルコール依存症の治療方針を巡る対立や、殿下による家庭内暴力とも報じられてきました。
2015年7月には彬子さまが『文藝春秋』に手記を寄せられ、《私自身も十年以上きちんと母と話をすることができていない》と明かされていますが、そうした状況は現在も続いています。彬子さまと瑶子さまは、仁さまを心底敬愛され、皇族としてのなさりようという点で大きな影響を受けられているからこそ、宮家を離れたお母上が許せないお気持ちを強くお持ちになっているのでしょう。
また、仁さまの葬儀にも参列されず、長期の療養を経てご公務を行われている信子さまに対して、三笠宮ご夫妻や彬子さま、瑶子さまらご家族は、再三にわたり説明を求められてきたそうです。しかし信子さまは今日まで一切応じられることなく、今日にいたる“対立”は解消されていないのです」
三笠宮家の内情に詳しい宮内庁関係者は、次のよう現状を憂いている。
「信子さまも、“もう三笠宮邸や三笠宮東邸には戻らない”というお考えなのでしょう。2009年からお住まいになっている宮内庁分庁舎(旧・宮内庁長官公邸)の改修費が、宮内庁の来年度予算の概算要求に盛り込まれています。その総額は、2026年度までの2カ年計画で総額13億円にのぼり、隣接する旧侍従長公邸と2棟を一体的に使えるように整備し、エレベーターの設置などのバリアフリー化を行います。
また彬子さまと瑶子さまの間でも、“すれ違い”が生じています。百合子さまのお世話や宮邸の差配は瑶子さまが担われてきましたが、ご公務や研究活動のために東京を離れることが多い彬子さまに代わってのことでした。そうした状況が長く続いたからか、瑶子さまは彬子さまに対して複雑な感情を抱かれていたと聞いています。
いずれにしても、母娘、姉妹が別々に居住せざるを得ない状況があるほか、さらにはお三方が別々の生計を営むことが可能になるかどうか、宮内庁内では検討されているのです」
お三方がそれぞれ別々に生計を営まれることになれば、お一人あたりの皇族費も変化するという。皇族費とは、皇族方の生活全般に充てられるもので、皇族の身位によってその額は定められている。静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんはこう話す。
「皇室経済法などの規定では、お三方がそれぞれ世帯主となった場合、お一人当たりの皇族費は増額します。信子さまは現在の1525万円から3050万円に、彬子さまと瑶子さまは現在の約640万円から1067万円と増えるのです。
今後、お三方がそれぞれ別の邸宅で生活されることに対しても、違和感を抱く国民はけっして少なくないでしょう。信子さま、彬子さま、瑶子さまがどのような道を選ばれるかにしても、現状に対する説明は欠かせない局面になっていると思います」
三笠宮家の“お家騒動”がどのような決着をみることになるのか、見通せない状況が続く――。