空き巣のマーキングは、犯罪者が侵入しやすい家を仲間に知らせるために残す目印のことです。主に玄関周りに小さな記号や文字、シールなどで表されます。マーキングが見つかりやすい場所には、表札、ポスト、玄関ドア、インターホン、メーターボックスなどがあります。普段あまり注意して見ない場所にも付けられることがあるので、定期的に確認することが大切です。マーキングの意味は犯罪グループによって異なりますが、一般的に以下のような情報を示していることが多いです。
● 住人の特徴(性別、年齢、家族構成など)● 留守にする時間帯● 侵入のしやすさ● 金品の有無

出典:綜合警備保障株式会社 HOME ALSOK研究所 空き巣が用いるマーキングの種類や狙われたときの対処法を紹介より筆者作成例えば、「20WS8-20」というマーキングは、「20代の女性が一人暮らしで、8時から20時まで留守」という意味かもしれません。ただし、これらの暗号は犯罪者間で決められるものなので、正確な意味を知ることが難しい場合もあります。重要なのは、見慣れない記号や傷を見つけたら、それが空き巣のマーキングである可能性を疑うことです。
マーキングを見つけた場合、すぐに行動を起こすことが大切です。空き巣に入られてしまうとお金を盗まれたり、家のものを壊されたりと悲惨な目にあいかねません。以下の3つの対処法を実践しましょう。
まず、マーキングの写真を撮ります。これは警察への相談や、後日の証拠として役立ちます。できるだけ鮮明に、周囲の状況がわかるように撮影しましょう。
写真を撮ったら、すぐにマーキングを消します。油性ペンで書かれている場合は除光液を、シールの場合はシール剥がしなどを使うと効果的です。ただし、完全に元の状態に戻すのが難しい場合は、無理に消そうとせず、次の対処法に進みましょう。
マーキングを発見したら、最寄りの警察署や交番に相談することをおすすめします。写真を見せながら状況を説明し、アドバイスを求めましょう。警察は地域の犯罪傾向を把握しているので、適切な対策を提案してくれることがあります。これらの対処法を実践することで、空き巣被害のリスクを減らすことができます。ただし、マーキングを消しただけでは根本的な解決にはなりません。次に、より効果的な空き巣対策を見ていきましょう。
空き巣被害を防ぐためには、日頃からの対策が重要です。以下の5つの方法を実践して、空き巣に狙われにくい環境を作りましょう。
防犯カメラやセンサーライト、警報装置などを設置することで、空き巣を抑止できます。特に、外から見えやすい場所に防犯カメラを設置すると効果的です。また、窓や玄関ドアに補助錠を取り付けるのも有効な対策です。カメラを取り付けるとなると1台あたり約15万円かかってしまいますが、空き巣の対策には非常に効果的です。
新聞や郵便物をためないようにしましょう。長期不在の際は、新聞配達を一時停止したり、郵便局に転送サービスを依頼したりするのがおすすめです。また、タイマー式の照明を使って、在宅しているように見せるのも効果があります。
日頃からご近所との良好な関係を築いておくと、不審者の存在に気づいてもらいやすくなります。また、長期不在の際に見回りをお願いできるかもしれません。地域の防犯活動に参加するのも良い方法です。
庭や家の周りに不要な物を置かないようにしましょう。これらが侵入の足場になる可能性があります。また、植木や生垣は定期的に手入れをして、見通しを良くすることが大切です。
旅行や外出の予定をSNSで公開すると、留守情報を犯罪者に知らせてしまう危険があります。帰宅後に投稿するなど、情報の発信には十分注意しましょう。これらの対策を組み合わせることで、空き巣被害のリスクを大幅に減らすことができます。ただし、完璧な防犯対策はありません。常に警戒心を持ち、定期的に防犯対策を見直すことが大切です。
空き巣のマーキングを発見したら、写真を撮り、消去し、警察に相談するという3つの対処法を実践しましょう。さらに、防犯設備の充実や日頃の習慣改善など、5つの効果的な対策を行うことで、空き巣に狙われにくい環境を作ることができます。しかし、個人の努力だけでなく、地域全体で防犯意識を高めることも重要です。ご近所同士で声を掛け合い、不審者情報を共有するなど、地域ぐるみでの取り組みが効果的です。安全な住環境は、私たちの日々の努力と地域の協力によって作られます。この記事で紹介した対策を参考に、ご家族や地域の方々と一緒に、安心して暮らせる街づくりを目指しましょう。小さな取り組みの積み重ねが、大きな安心につながるのです。
綜合警備保障株式会社 HOME ALSOK研究所 空き巣が用いるマーキングの種類や狙われたときの対処法を紹介執筆者:FINANCIAL FIELD編集部ファイナンシャルプランナー