齋藤元彦兵庫県知事の公選法違反疑惑による炎上が収まらないが、県庁内部でも大問題が取り沙汰されている。「副知事のなり手がいない」のだ。
齋藤氏は前の任期中、右腕の片山安孝前副知事に実務の采配を任せていた。その片山氏は一連の騒動で県庁を去った。
「これまで副知事には生え抜きで実績のある幹部職員が就くのが通例でしたが、もう県庁内に進んで知事を支えようとする幹部はいない。理解があって有能な人が副知事にならないと、県庁は崩壊します」(県中堅職員)
浮上した案は3つ。まず、兵庫県の副知事で初となる「女性登用」だ。
「齋藤知事の1期目に女性初の企画部長、次いで公営企業管理者に就いたKさんの名前が挙がっています。刷新感は出ますが、ただ本人が応じるかどうか」(県庁関係者)
2つめが、やはり同県初の「民間登用」。齋藤知事の旧知のベンチャー経営者などを起用する策だが、これも前述の公選法問題により「知事と民間企業の関係が精査されるようになったので、事実上潰れてしまった」(前出と別の県職員)。
最後の手段が、数少ない「援軍候補」の維新に泣きつくことだ。日本維新の会共同代表である吉村洋文大阪府知事は、「県議会は自主解散するのが筋」と発言するなど、齋藤氏に秋波を送っている。
「しかし維新が副知事を用意すれば、県議会はまた大紛糾でしょう」(同前)
人事は来年2月の県議会で決まるとみられる。それまで齋藤県政はもつのだろうか。
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