「覚醒剤を買ってきて」と言われた。“紀州のドン・ファン”と呼ばれた野崎幸助さんを殺害した罪に問われている元妻・須藤早貴被告の裁判員裁判で、生々しいやりとりが法廷で語られました。 ◇初めて2人が出会った時。野崎さん「会いに来てくれてありがとう」そういって渡されたのは100万円。須藤被告「いいんですか?」野崎さん「結婚して」須藤被告「毎月くれるならいいよ」「ラッキー、うまく付き合っていこうと」
生々しいやりとりが法廷で語られました。交際した女性は4000人、貢いだ額は30億円(自伝による)。スペインの伝説上のプレーボーイになぞらえ、「紀州のドン・ファン」と自ら称していた野崎さん。2018年5月、急性覚醒剤中毒によって亡くなりました。野崎さんが生前、「最後の女性」と語っていた須藤被告。年の差55歳、出会ってからわずか半年後に野崎さんに多量の覚醒剤を摂取させ、殺害した罪などに問われています。事件に至るまで何があったのか。2017年12月、“毎月100万円”で始まった関係。早速、須藤被告の元には…野崎さん(電話にて)「アモーレ、結婚して」須藤被告「はい、ありがとう」出会って2か月で2人は結婚。弁護側「家族と友人に結婚したことを話しましたか?」須藤被告「話していません。月100万円の契約みたいなもので、普通の愛し合って結婚するとは違うので言いふらすものではないと」結婚後、野崎さんから性的な関係を迫られても断っていたといいます。それでも須藤被告は2018年3月、野崎さんのお金で1人、フランス旅行へ。その間、野崎さんの連絡を返さなかったところ続々とメッセージが届きます。それぞれどう思ったか法廷で聞かれると。須藤被告「(『金を受け取るのは自由を失うことだ』に対して)こいつ、やべえやつだな」須藤被告「(『人生最後の女になるのは間違いありません』に対して)ご機嫌だなあ」須藤被告「(『別れたいなら1秒たりとも待たずにメッセージを』に対して)別れたくないならの間違いか?」弁護側「(野崎さんに)謝ったりしたことは?」須藤被告「ないです、ないです」そして事件の1か月半ほど前。野崎さんは須藤被告にこう提案したといいます。野崎さん「車の免許とるならお金出すのでその間住まないか」須藤被告「いいですよ」結婚後、初の同居生活。ここで覚醒剤を巡る須藤被告の証言が飛び出します。ご飯の後、添い寝を求めることがあったという野崎さん。するとある日…須藤被告「野崎社長から『もうダメだから覚醒剤を買ってきてくれないか』と頼まれた。『お金くれるならいいよ』と言ったら20万円渡された」冗談だと思いしばらく放置していたところ…須藤被告「『あれどうなった?』と社長から言われ、『え? マジなの?』と思った。『薬物 裏掲示板』と調べました」掲示板にあった番号に電話しその後、売人から直接、覚醒剤を購入。野崎さんに渡したといいます。須藤被告「『おー、ありがとうございます』と言われました」しかし、翌日になると…須藤被告「『あれ使い物にならん。にせもんや。もうお前には頼まん』と言われました」野崎さんが覚醒剤を常習的に使っていたかのような証言。ただ、野崎さんが日常的に覚醒剤を使用していた形跡はないといいます。1か月弱の同居生活。自動車学校が終わり、須藤被告は地元の北海道へ戻ることになりました。すると数日後…須藤被告「『田辺(自宅)に帰ってきてください』と電話が来ました」弁護側「言い方は?」須藤被告「お願いしてきました、慌てているような」須藤被告は再び、野崎さんの自宅へ。事件の20日ほど前のことです。その直後、野崎さんの愛犬が死にます。須藤被告はこの頃から野崎さんの様子がおかしくなったと証言。須藤被告「『犬が死んでから自分も死にたい』と言っていた。社長が亡くなった当日、前日もおかしかった。『頭おかしい老人』『頭おかしいジジイ』などと検索した」弁護側「どう思って検索した?」須藤被告「何か理由があるのかなと」被告人質問は来週も行われ、判決は来月12日に言い渡される予定です。
「覚醒剤を買ってきて」と言われた。“紀州のドン・ファン”と呼ばれた野崎幸助さんを殺害した罪に問われている元妻・須藤早貴被告の裁判員裁判で、生々しいやりとりが法廷で語られました。
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初めて2人が出会った時。
野崎さん「会いに来てくれてありがとう」
そういって渡されたのは100万円。
須藤被告「いいんですか?」
野崎さん「結婚して」
須藤被告「毎月くれるならいいよ」「ラッキー、うまく付き合っていこうと」
生々しいやりとりが法廷で語られました。
交際した女性は4000人、貢いだ額は30億円(自伝による)。スペインの伝説上のプレーボーイになぞらえ、「紀州のドン・ファン」と自ら称していた野崎さん。2018年5月、急性覚醒剤中毒によって亡くなりました。
野崎さんが生前、「最後の女性」と語っていた須藤被告。年の差55歳、出会ってからわずか半年後に野崎さんに多量の覚醒剤を摂取させ、殺害した罪などに問われています。
事件に至るまで何があったのか。
2017年12月、“毎月100万円”で始まった関係。早速、須藤被告の元には…
野崎さん(電話にて)「アモーレ、結婚して」
須藤被告「はい、ありがとう」
出会って2か月で2人は結婚。
弁護側「家族と友人に結婚したことを話しましたか?」
須藤被告「話していません。月100万円の契約みたいなもので、普通の愛し合って結婚するとは違うので言いふらすものではないと」
結婚後、野崎さんから性的な関係を迫られても断っていたといいます。
それでも須藤被告は2018年3月、野崎さんのお金で1人、フランス旅行へ。
その間、野崎さんの連絡を返さなかったところ続々とメッセージが届きます。それぞれどう思ったか法廷で聞かれると。
須藤被告「(『金を受け取るのは自由を失うことだ』に対して)こいつ、やべえやつだな」
須藤被告「(『人生最後の女になるのは間違いありません』に対して)ご機嫌だなあ」
須藤被告「(『別れたいなら1秒たりとも待たずにメッセージを』に対して)別れたくないならの間違いか?」
弁護側「(野崎さんに)謝ったりしたことは?」
須藤被告「ないです、ないです」
そして事件の1か月半ほど前。野崎さんは須藤被告にこう提案したといいます。
野崎さん「車の免許とるならお金出すのでその間住まないか」
須藤被告「いいですよ」
結婚後、初の同居生活。ここで覚醒剤を巡る須藤被告の証言が飛び出します。
ご飯の後、添い寝を求めることがあったという野崎さん。するとある日…
須藤被告「野崎社長から『もうダメだから覚醒剤を買ってきてくれないか』と頼まれた。『お金くれるならいいよ』と言ったら20万円渡された」
冗談だと思いしばらく放置していたところ…
須藤被告「『あれどうなった?』と社長から言われ、『え? マジなの?』と思った。『薬物 裏掲示板』と調べました」
掲示板にあった番号に電話しその後、売人から直接、覚醒剤を購入。野崎さんに渡したといいます。
須藤被告「『おー、ありがとうございます』と言われました」
しかし、翌日になると…
須藤被告「『あれ使い物にならん。にせもんや。もうお前には頼まん』と言われました」
野崎さんが覚醒剤を常習的に使っていたかのような証言。ただ、野崎さんが日常的に覚醒剤を使用していた形跡はないといいます。
1か月弱の同居生活。自動車学校が終わり、須藤被告は地元の北海道へ戻ることになりました。
すると数日後…
須藤被告「『田辺(自宅)に帰ってきてください』と電話が来ました」
弁護側「言い方は?」
須藤被告「お願いしてきました、慌てているような」
須藤被告は再び、野崎さんの自宅へ。事件の20日ほど前のことです。
その直後、野崎さんの愛犬が死にます。須藤被告はこの頃から野崎さんの様子がおかしくなったと証言。
須藤被告「『犬が死んでから自分も死にたい』と言っていた。社長が亡くなった当日、前日もおかしかった。『頭おかしい老人』『頭おかしいジジイ』などと検索した」
弁護側「どう思って検索した?」
須藤被告「何か理由があるのかなと」