昨年9月30日に兵庫・宝塚市の自宅マンションから宝塚歌劇団の宙組娘役・Aさん(当時25)が転落死してから、30日で一年を迎えた。
Aさんの遺族は過酷な労働環境のほか、上級生からのいじめ・パワーハラスメントが原因と主張。歌劇団や親会社・阪急電鉄はパワハラ行為などはほぼ認めており、Aさんの遺族に謝罪し、今年3月末に合意書を締結。パワハラを行った在団生は全員、遺族側に謝罪文を提出したという。宙組は6月に特別公演で活動を再開し、来月からは全国ツアー上演など通常体制に戻る。
このほど一周忌を前に、歌劇団は報道陣の取材に応じて「宝塚歌劇団の関係者が安心して、より良い舞台づくりに専念できるよう、また、お客様により良い公演をお届けできるよう、組織や体制や仕組みを整えていくことが責務だと考えておりますことから、現在進めております改革に継続して取り組んでまいります」とコメント。今月5日には西宮労働基準監督署から「是正勧告書」を受領しており、労働環境見直しが急務となっている。
なお、宝塚大劇場でのAさんへの献花台設置などはしないという。