岩手県盛岡市の居酒屋で撮影された映像です。閉店後にやってきた男性がビールを要求したため店主が断ると、その男性が激怒して暴れ出したということです。こうした客から従業員へのカスタマーハラスメント、いわゆるカスハラが後を絶ちません。
19日午前4時ごろ、岩手県盛岡市の居酒屋に現れた高齢の男性。
この時、店はすでに閉店していて、椅子がカウンターの上に並べられるなど片付けが行われていました。しかし、お構いなしに男性は、ポケットに手を突っ込みながら、ビールを要求したのです。
声を荒らげる高齢男性。
別のスタッフが水を提供したにもかかわらず、納得がいかない男性。かなり酔っ払っているようです。
「ビールが提供できない」ことを伝え、帰ったかと思われたその直後、男性がカウンターの上に上げられていた椅子を次から次へと投げ落とします。
倒した椅子を元に戻すよう訴える店主の言葉に、聞く耳を持たない男性。
別の従業員が片づけるよう促しても「分からない」と繰り返す男性。見かねた店主は声を掛け、呼び止めます。
出口で止まり、店主の話を聞くかと思われた次の瞬間、何度も店主を殴りつける男性。バッグを両手で持ち振りかぶるように、店主めがけて叩き付けます。
その後も殴ることをやめず、棚にある酒瓶が倒れそうになる瞬間も。
何度も叩き付けたためか、男性が使っていたかばんは持ち手が切れてしまいました。その後通報を受け、駆けつけた警察官によって男性は連れて行かれました。
25日、番組の取材に応じた店主がトラブルについて語りました。
みるみるうちに態度が豹変(ひょうへん)していったという高齢男性。
警察官が来てからも、男性は悪態をつくのをやめなかったといいます。
店主は当時の状況を次のように振り返ります。
盛岡市内の繁華街で取材を進めると、他の店舗でも同様の被害があったといいます。今回、トラブルを起こした男性と同一とみられます。
こちらの店でも、店員が怒鳴りつけられるなどのカスハラを受けていたといいます。
このトラブルから5日後の24日、事態が動きました。
トラブルを起こした男性と店主が、警察官立ち合いの元、話し合う場が設けられました。
始まった話し合いですが、店主は男性の態度にあぜんとしたといいます。
酒に酔っていて、この時のことは「全く覚えていない」と話したという男性。その場で映像を見せると、徐々にイライラした様子になっていったといいます。
最終的には開き直った態度になったといいます。
男性の様子に店主は再び怒りが込み上げてきたといいますが、その後の労力などを考えて被害届は出さなかったといいます。
カスハラの被害は街でも聞かれました。
なかでも多かったのは飲食店でのカスハラ被害。先月行われた飲食店へのカスハラ調査のデータによると、半数以上の飲食店が「カスハラを受けたことがある」と回答しました。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年9月26日放送分より)