車高を低く下げた、いわゆる“シャコタン”と呼ばれる改造車が、北海道・函館市の人気観光地で歩行者スレスレに迫る危険な蛇行運転を繰り返していた。しかしそこにはある理由があると専門家はみる。
北海道・函館市の人気観光地で目撃されたのは、「ブボボボボーン」と大きなエンジン音と共に車道や歩道をお構いなしに我が物顔で蛇行運転する黒い車。
中には、歩行者との距離がわずか数十cmにまで迫る危険な場面も見られた。
目撃した人は「蛇行すると、観光客の方に向かって走る形になるので、危ないなぁと思ったんですよ。なんでこんな動きしてるのかなと思ったんですよね」と語る。
一体なぜ、黒い車は蛇行運転を始めたのか。交通問題に詳しい専門家に映像を見てもらうと、そこにはある理由があるというのだ。
交通事故鑑定ラプターの中島博史所長は、「車がいわゆる“シャコタン”。勾配の変化があるようなところに差し掛かってしまったために、なんとか(車体を)擦らないように工夫しているという状態だと思う。『あっ、まだいるんだな』というような。(“シャコタン”に)出会うのはまれな感じ」と説明する。
走っていたのは車高を低く下げた、いわゆる“シャコタン”と呼ばれる改造車だったのだ。
段差や坂道に正面から進入すると、フロント部分が当たってしまうため、蛇行しながら走っていたとみられる。
しかし、こうした車の改造は違法にあたる可能性があるという。
中島所長は、「一番低いところが9cm以上なくてはいけないんですけれども、かなり車高を下げている様子に見えますので、最低地上高が守れていないのではないかと思います。車検は通りません。ですから違法な状態で運転している事になります」と指摘している。(「イット!」 9月18日放送より)