広瀬めぐみ参院議員(58)(岩手選挙区、自民党を離党)の公設秘書給与を巡る詐欺事件で、広瀬氏の公設第1秘書が東京地検特捜部の事情聴取に対し、「広瀬氏の指示を受け、公設第2秘書として妻の名義を貸した」と供述していることがわかった。
公設第2秘書給与のほぼ全額を広瀬氏に渡したとも説明したという。
広瀬氏は、2022年12月から昨年8月までの間、公設第2秘書として届け出ていた女性に勤務実態がないことを知りながら、国から支払われる秘書給与をだまし取った疑いがもたれている。女性は公設第1秘書の妻で、自身の口座に振り込まれた給与や賞与などの総額は約400万円に上る。
関係者によると、特捜部は7月30日に広瀬氏の関係先を捜索後、公設第1秘書と妻から任意で事情聴取した。公設第1秘書は、妻の名義で秘書登録し、給与を渡すよう広瀬氏から指示されたと説明。「指示に従い、給与は毎月現金でほぼ全額引き出し、広瀬氏に提供した」とも述べ、妻も同様の供述をしたという。
妻を巡っては、複数の事務所関係者が「秘書としての勤務実態はなかった」と特捜部に説明。一方、広瀬氏は3月に自身のウェブサイトで勤務実態はあったとし、秘書給与を巡る疑惑を「事実無根」と否定した。