小林製薬の「紅麹(べにこうじ)」成分入りのサプリメントを巡る健康被害問題を受け、同社の小林一雅会長(84)と小林章浩社長(53)が辞任することが22日、わかった。
一雅会長は特別顧問、章浩社長は代表権のない取締役に退く。後任の社長には、山根聡専務(64)が就く。健康被害が広がり、対応が遅れたことについて経営責任を明確化する。23日に開く臨時取締役会で正式に決定する。
小林製薬は歴代、創業家出身者が社長を務めてきた。一雅氏は4代目として1976~2004年、章浩氏は6代目として13年に社長に就いた。山根氏は、創業家以外で初めての社長となる。章浩氏は取締役として、一連の問題による補償などに専従する。
関係者によると、23日の取締役会では、役員報酬の返上などの処分案や紅麹事業からの撤退なども議論する。
また、同社は4月、外部の弁護士3人による事実検証委員会を設置した。委員会は、同社が問題を公表するまでの社内での情報共有の実態や意思決定の過程を検証している。取締役会では、委員会による報告書を基に再発防止策なども決議し、公表する見通し。
小林製薬は今年1月、サプリによる健康被害を把握した。しかし国や自治体への報告は2か月余りが過ぎた後で、対応の遅れが指摘された。これまでに、サプリ摂取との関連を調査している死亡事例は81人(7月4日時点)に上っている。