本格的な海水浴のシーズンを目前に、“6人に1人”が溺れるという調査結果が公表されました。どんな人がどんな場面で溺れるのでしょうか?怖い経験をもとに、水の事故から身を守るために“しない”こと、溺れないために意識できることを考えていきます。 そこで今回の#みんなのギモンでは、「“6人に1人”溺れる…どう防ぐ?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。 ●こんな時注意 溺れる場面 ●水の事故から身を守るには

■過信と無理は“しない”が合い言葉 山崎誠アナウンサー 「きょうのギモンは、“6人に1人”溺れる…どう防ぐ?です。本格的な海水浴のシーズンが近づいていますが、ここにいる方で25メートル泳げる方いますか?」 手をあげたのは、桐谷美玲キャスター、鈴江奈々アナウンサー、刈川くるみキャスター。 山崎アナウンサー 「下を向いている方は…森さんは、泳ぎは?」 森圭介アナウンサー 「泳げない。14メートルが最長」 山崎アナウンサー 「泳ぎへの自信は?」 森アナウンサー 「ないです。いじわるな質問!」 山崎アナウンサー 「いえ、これが大切なんです。泳げたとしても過信しない。泳ぐのが苦手なら無理をしない。というのがきょうの合い言葉です」 ■6人に1人が溺れた経験あり 山崎アナウンサー 「きょうのポイントはこちら『こんな時注意 溺れる場面』『水の事故から身を守るには』です。海やプールで怖い経験をしたこと、桐谷さんはありますか?」 桐谷キャスター 「プールは泳げるけど、海だと足がつかなかったり、波が来たりするので、ちょっと怖いなという印象を持っています」刈川キャスター 「私も家族で川に行ったとき、泳げるので、弟と上流に走って行ったら2人とも溺れてしまって、助けてもらった。楽しいけどはしゃぎすぎてはダメだと覚えています」 山崎アナウンサー 「プールでは泳げたとしても、自然の場で海や川だと状況が違うので、怖い経験をするという方も多いです。溺れたことがある人、意外と多いんです」 山崎アナウンサー 「こちらは、19日のシンポジウムで公表された調査結果です。全国の15歳から70歳およそ1万2千人に聞いたところ、2012人が『おぼれた経験がある』と答えているんです。およそ6人に1人の割合です」 「自分が溺れたことをどう認識したかというと『大量の水を飲み込む』が最も多く、次いで『呼吸が乱れてパニックになる』『自力で陸や地上に戻れない』といった回答でした」 森アナウンサー 「2年前に子どもが沖に少し流されて、自分も追いかけていったが、私も泳げないから戻れなくなって…『助けてください』と大きい声で呼びかけた。溺れた状態だったということ?」 山崎アナウンサー 「そうですね。認識としての1つの答え、溺れたことありますか?という問いに対しての回答ですね。慌ててしまうということも含まれていると思います」 ■水の事故が起こりやすい場面 山崎アナウンサー 「警察庁のまとめによりますと、2023年、1年間の水難事故による死者・行方不明者は743人にのぼりました。場所別でみますと半数近くが海(49.5%)。次いでおよそ3割が河川。そのほかは用水路やプールなどもありました」 「こちらの検証映像を見てください。水深は浅く流れも緩やかにみえる川です。川の中央付近は足首ほどの水深ですが、さらに進んで向こう岸にわたろうとすると…急に深くなって流されました」 「水中で撮影した映像を見ると、急に深くなり川底に足がつかなくなりました。川や海は地形などが影響し、見た目だけでは判断できない危険が潜んでいます」■溺れやすさに男女差、その要因は? 山崎アナウンサー 「どんな人が溺れやすいのかデータもあります。19日のシンポジウムでわかったことから3つトピックをあげました」 1.女性より男性 2.7歳と14歳 3.25m以上泳げる 鈴江アナウンサー 「泳げる人の方が溺れやすい?」 山崎アナウンサー 「そうなんです。まず1つめ、海での要救助者の数をみてみますと女性と比べて男性がおよそ1.7倍となっています。要因の1つとして推測されているのが…飲酒です」 森アナウンサー 「なるほどね。海辺でバーベキューしていてちょっと海に入っていく人を見たことがあります。私は入りませんけど、海に入りたくなる気持ちはわからなくもない」 ■飲酒後の遊泳経験あり男性17% 山崎アナウンサー 「飲酒後の遊泳経験があるかどうか調査したところ、女性が6%だったのに対して男性は17%でした。さらに、お酒を飲む飲まない関係なく、どんな気持ちで海に入るか。経験したことがある感情についての調査もあります。 「女性よりも男性の方が多い傾向にあったのがこちら。『泳げる友達と一緒にいるから泳ぎに自信はないけど大丈夫』『怖かったが誰かにかっこいいところを見せようとした』という意見もありました」 森アナウンサー 「絶対ダメです。見栄を張って命に危険を及ぼすなんて本当にもったいない」 山崎アナウンサー 「背伸びをしないというのも大切ですね」 ■溺れやすいのは7歳&14歳 山崎アナウンサー 「続いて年齢について。子どもの水難事故の過去のデータからみますと、小学1年生ごろの7歳と中学2年生ごろの14歳で水の事故が多くなっているんです。鈴江さんも子育てしていますが、思い当たることありますか?」 鈴江奈々アナウンサー 「長男がもうじき11歳で友達同士で遊んだり出かけたり、行動範囲も広がってきているので、わからないところで危険な遊びをしていないかなと心配」 森アナウンサー 「『一人でできるもん』って言いがちな歳ですよね」 山崎アナウンサー 「森さんもそのあたり、心当たりが?」 森アナウンサー 「まさに、先程の話は、7歳のときでした」 山崎アナウンサー 「この年齢は親から離れて、行動範囲が広がる節目のため、水の事故が起きやすいとみられています。友達が増えたり、自分でできることが増えたりすると起きてしまう」 ■泳げる人が溺れやすい?ナゼ山崎アナウンサー 「そして3つめのポイントです。こちらは溺れた経験がある人が、当時どれ程泳ぐ力があったか聞いた調査です。『あまり泳げない』と答えた人が合わせて4割。そして半数(49.2%)は『25m以上泳げる人』だったんです。過信や油断が溺れることの引き金になっているケースがあるんです」 刈川キャスター 「溺れるとパニックにもなりますし、服も着ている。プールで泳ぐのとは違う環境だということを、よくわかっていないと危ない」 ■もしもの場合には…「イカ泳ぎ」 山崎アナウンサー 「自然の時にはパニックになることもありますね。では、ここで次のポイントです。『水の事故から身を守るには』ということです。桐谷さん、もし川や海で流されてしまったらどうしますか?」 桐谷キャスター 「何か浮けるようなもの、周りにないか探して、あればしがみついて浮く」 山崎アナウンサー 「大事なことです。何かにつかまり助けを待つ。つかむものがみつかればいいですが、そうもいかない場面も。溺れた時『浮いて待つ』と聞いたことがある方もいると思いますが、あくまでプールなど波のない水面が静かな場所で有効です。流れのある海や川の場合おすすめしたいのがこちらです」 「日本水難救済会から提供していただいた映像です。おなかを上にして顔をあげて水をかき混ぜるように手足を動かす『イカ泳ぎ』です。海や川ですと波や水の流れがあるため、浮き続けるのは難しいです。イカ泳ぎをすることで水流をつくり、浮力を確保することができるということです」 鈴江アナウンサー 「水泳は習っていましたが、イカ泳ぎは習ったことない。泳げない、やったことない人でもできる?」 森アナウンサー 「難しそうだけど…浮きやすくなるんですね」 鈴江アナウンサー 「顔が水面から出やすくなるということですよね」 ■水の事故から身を守る意識を 山崎アナウンサー 「泳ぐというより浮くということが大切。さらに溺れないために意識したいことがこちらです。3つのポイントです」 ●泳ぐ前にチェック ●子どもから目を離さない ●ライフジャケットを着る 山崎アナウンサー 「本当に泳いでいいのか、当日の波や風、気温に注意しましょう。そして体調面のコンディションも気にしてください」 「子どもから目を離さない。ライフジャケットを着ること。子どもや泳ぎに自信のない人はぜひ着てください。ライフジャケットを着用しているかどうかで、生存率に2倍以上の差があるといわれています」 鈴江アナウンサー 「子どもにはライフジャケットを用意していたけど、大人の分は…自分たちは泳げるからと過信せず装備はちゃんとしたほうがいいですね」 山崎アナウンサー 「泳げたとしても過信しない。泳げないなら無理をしない。水辺で楽しく泳ぐためにもこの夏、対策をしっかりとして、安全に夏を過ごしましょう」 (2024年6月19日放送 news every.「#みんなのギモン」より)
本格的な海水浴のシーズンを目前に、“6人に1人”が溺れるという調査結果が公表されました。どんな人がどんな場面で溺れるのでしょうか?怖い経験をもとに、水の事故から身を守るために“しない”こと、溺れないために意識できることを考えていきます。
そこで今回の#みんなのギモンでは、「“6人に1人”溺れる…どう防ぐ?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。
●こんな時注意 溺れる場面 ●水の事故から身を守るには
山崎誠アナウンサー 「きょうのギモンは、“6人に1人”溺れる…どう防ぐ?です。本格的な海水浴のシーズンが近づいていますが、ここにいる方で25メートル泳げる方いますか?」
手をあげたのは、桐谷美玲キャスター、鈴江奈々アナウンサー、刈川くるみキャスター。
山崎アナウンサー 「下を向いている方は…森さんは、泳ぎは?」
森圭介アナウンサー 「泳げない。14メートルが最長」
山崎アナウンサー 「泳ぎへの自信は?」
森アナウンサー 「ないです。いじわるな質問!」
山崎アナウンサー 「いえ、これが大切なんです。泳げたとしても過信しない。泳ぐのが苦手なら無理をしない。というのがきょうの合い言葉です」
山崎アナウンサー 「きょうのポイントはこちら『こんな時注意 溺れる場面』『水の事故から身を守るには』です。海やプールで怖い経験をしたこと、桐谷さんはありますか?」
桐谷キャスター 「プールは泳げるけど、海だと足がつかなかったり、波が来たりするので、ちょっと怖いなという印象を持っています」
刈川キャスター 「私も家族で川に行ったとき、泳げるので、弟と上流に走って行ったら2人とも溺れてしまって、助けてもらった。楽しいけどはしゃぎすぎてはダメだと覚えています」
山崎アナウンサー 「プールでは泳げたとしても、自然の場で海や川だと状況が違うので、怖い経験をするという方も多いです。溺れたことがある人、意外と多いんです」
山崎アナウンサー 「こちらは、19日のシンポジウムで公表された調査結果です。全国の15歳から70歳およそ1万2千人に聞いたところ、2012人が『おぼれた経験がある』と答えているんです。およそ6人に1人の割合です」
「自分が溺れたことをどう認識したかというと『大量の水を飲み込む』が最も多く、次いで『呼吸が乱れてパニックになる』『自力で陸や地上に戻れない』といった回答でした」
森アナウンサー 「2年前に子どもが沖に少し流されて、自分も追いかけていったが、私も泳げないから戻れなくなって…『助けてください』と大きい声で呼びかけた。溺れた状態だったということ?」
山崎アナウンサー 「そうですね。認識としての1つの答え、溺れたことありますか?という問いに対しての回答ですね。慌ててしまうということも含まれていると思います」
山崎アナウンサー 「警察庁のまとめによりますと、2023年、1年間の水難事故による死者・行方不明者は743人にのぼりました。場所別でみますと半数近くが海(49.5%)。次いでおよそ3割が河川。そのほかは用水路やプールなどもありました」
「こちらの検証映像を見てください。水深は浅く流れも緩やかにみえる川です。川の中央付近は足首ほどの水深ですが、さらに進んで向こう岸にわたろうとすると…急に深くなって流されました」
「水中で撮影した映像を見ると、急に深くなり川底に足がつかなくなりました。川や海は地形などが影響し、見た目だけでは判断できない危険が潜んでいます」
山崎アナウンサー 「どんな人が溺れやすいのかデータもあります。19日のシンポジウムでわかったことから3つトピックをあげました」
1.女性より男性 2.7歳と14歳 3.25m以上泳げる
鈴江アナウンサー 「泳げる人の方が溺れやすい?」
山崎アナウンサー 「そうなんです。まず1つめ、海での要救助者の数をみてみますと女性と比べて男性がおよそ1.7倍となっています。要因の1つとして推測されているのが…飲酒です」
森アナウンサー 「なるほどね。海辺でバーベキューしていてちょっと海に入っていく人を見たことがあります。私は入りませんけど、海に入りたくなる気持ちはわからなくもない」
山崎アナウンサー 「飲酒後の遊泳経験があるかどうか調査したところ、女性が6%だったのに対して男性は17%でした。さらに、お酒を飲む飲まない関係なく、どんな気持ちで海に入るか。経験したことがある感情についての調査もあります。
「女性よりも男性の方が多い傾向にあったのがこちら。『泳げる友達と一緒にいるから泳ぎに自信はないけど大丈夫』『怖かったが誰かにかっこいいところを見せようとした』という意見もありました」
森アナウンサー 「絶対ダメです。見栄を張って命に危険を及ぼすなんて本当にもったいない」
山崎アナウンサー 「背伸びをしないというのも大切ですね」
山崎アナウンサー 「続いて年齢について。子どもの水難事故の過去のデータからみますと、小学1年生ごろの7歳と中学2年生ごろの14歳で水の事故が多くなっているんです。鈴江さんも子育てしていますが、思い当たることありますか?」
鈴江奈々アナウンサー 「長男がもうじき11歳で友達同士で遊んだり出かけたり、行動範囲も広がってきているので、わからないところで危険な遊びをしていないかなと心配」
森アナウンサー 「『一人でできるもん』って言いがちな歳ですよね」
山崎アナウンサー 「森さんもそのあたり、心当たりが?」
森アナウンサー 「まさに、先程の話は、7歳のときでした」
山崎アナウンサー 「この年齢は親から離れて、行動範囲が広がる節目のため、水の事故が起きやすいとみられています。友達が増えたり、自分でできることが増えたりすると起きてしまう」
山崎アナウンサー 「そして3つめのポイントです。こちらは溺れた経験がある人が、当時どれ程泳ぐ力があったか聞いた調査です。『あまり泳げない』と答えた人が合わせて4割。そして半数(49.2%)は『25m以上泳げる人』だったんです。過信や油断が溺れることの引き金になっているケースがあるんです」
刈川キャスター 「溺れるとパニックにもなりますし、服も着ている。プールで泳ぐのとは違う環境だということを、よくわかっていないと危ない」
山崎アナウンサー 「自然の時にはパニックになることもありますね。では、ここで次のポイントです。『水の事故から身を守るには』ということです。桐谷さん、もし川や海で流されてしまったらどうしますか?」
桐谷キャスター 「何か浮けるようなもの、周りにないか探して、あればしがみついて浮く」
山崎アナウンサー 「大事なことです。何かにつかまり助けを待つ。つかむものがみつかればいいですが、そうもいかない場面も。溺れた時『浮いて待つ』と聞いたことがある方もいると思いますが、あくまでプールなど波のない水面が静かな場所で有効です。流れのある海や川の場合おすすめしたいのがこちらです」
「日本水難救済会から提供していただいた映像です。おなかを上にして顔をあげて水をかき混ぜるように手足を動かす『イカ泳ぎ』です。海や川ですと波や水の流れがあるため、浮き続けるのは難しいです。イカ泳ぎをすることで水流をつくり、浮力を確保することができるということです」
鈴江アナウンサー 「水泳は習っていましたが、イカ泳ぎは習ったことない。泳げない、やったことない人でもできる?」
森アナウンサー 「難しそうだけど…浮きやすくなるんですね」
鈴江アナウンサー 「顔が水面から出やすくなるということですよね」
山崎アナウンサー 「泳ぐというより浮くということが大切。さらに溺れないために意識したいことがこちらです。3つのポイントです」
●泳ぐ前にチェック ●子どもから目を離さない ●ライフジャケットを着る 山崎アナウンサー 「本当に泳いでいいのか、当日の波や風、気温に注意しましょう。そして体調面のコンディションも気にしてください」
「子どもから目を離さない。ライフジャケットを着ること。子どもや泳ぎに自信のない人はぜひ着てください。ライフジャケットを着用しているかどうかで、生存率に2倍以上の差があるといわれています」
鈴江アナウンサー 「子どもにはライフジャケットを用意していたけど、大人の分は…自分たちは泳げるからと過信せず装備はちゃんとしたほうがいいですね」
山崎アナウンサー 「泳げたとしても過信しない。泳げないなら無理をしない。水辺で楽しく泳ぐためにもこの夏、対策をしっかりとして、安全に夏を過ごしましょう」
●あなたの身の回りの怒りやギモンをお寄せください。お寄せいただいた情報をもとに日本テレビ報道局が調査・取材します。#みんなのギモンhttps://www.ntv.co.jp/provideinformation/houdou.html
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