立憲民主党の参議院議員・蓮舫氏が、7月の東京都知事選への出馬を表明。情勢が一変した。
舞台回しを担ったのは衆議院議員で党都連幹事長の手塚仁雄氏。蓮舫氏とは同じ東京都目黒区出身の幼なじみだ。立憲の衆議院議員が言う。
「手塚さんは都連会長の長妻昭(元厚労相)さんにかわり、都連の公認権を一手に握っています。
手塚さんは自身が’12年の衆院選で落選した反省から、近年は共産党との共闘確立に全力を注いできました。その成果が今、4月の衆院3補選、さらに5月26日の都議補選の勝利で次々に出ている。
前回の都知事選でも立憲と共産は共闘しましたが、及ばなかった。でも今回は野党に追い風が吹いていますから、『共産党の協力と蓮舫の知名度があれば、本当に勝てる』と判断したのです」
事実、立憲が内々に実施した事前調査では「十分に勝利を狙える」との結果が出たという。
加えて、蓮舫氏のキャリアプラン上も、今回は絶好のタイミングだった。
「蓮舫さんは、ずっと衆院への鞍替えを考えていました。もちろん都知事選で勝てば儲けものだし、負けても次の衆院選に自然な形で出ることができる。鞍替えする場合の選挙区調整をするのも手塚さんだから、話はついているはず」(立憲関係者)
そして、蓮舫氏が善戦するか勝利を収めれば、立憲民主党内部のパワーバランスも大きく変化する。蓮舫氏と手塚氏はともに、非主流派の「野田佳彦グループ」幹部だ。
「仮に東京を蓮舫さんが握れば、政権交代に向けて大きく勢いがつく。そうなると、秋の代表選では『今すぐ総理を担える人を代表に据えよう』という話になるでしょう。
すでに党内では、泉(健太代表)さんには総理は務まらないという声が大勢。蓮舫さんと手塚さんが『野田さんをもう一度総理に』と口火を切る可能性は高いでしょう」(冒頭の立憲衆議院議員)
勢いに乗じて、一気に野党改革が進むのか。
「週刊現代」2024年6月8・15日合併号より
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