栃木県那須町で2017年3月、部活動で登山講習を受けていた県立大田原高校の生徒ら8人が死亡した那須雪崩事故で、業務上過失致死傷罪に問われた引率教諭ら3人が12日、禁錮2年(求刑・禁錮4年)とした1審・宇都宮地裁の判決を不服として、東京高裁に控訴した。
同罪に問われたのは当時、講習会の会長を務めた猪瀬修一(57)、実際に生徒らを引率した菅又久雄(55)、渡辺浩典(61)の3被告。3被告側は無罪を主張していた。
事故は17年3月27日朝、那須町のスキー場周辺で発生。県内の高校7校から生徒や教諭計50人以上が参加していたが、深雪歩行訓練の最中に雪崩に遭い、県立大田原高校生7人と教諭1人が死亡、けが人も多数出た。
判決では、被告らは雪崩の発生は予見可能だったとした上で「相当に重い不注意による人災だった」とし、実刑判決を言い渡した。