ニュースなどで頻繁に取り上げられる「あおり運転」。被害者の精神的苦痛は深刻であり、トラウマにもなりかねない。
自動車損害保険を扱うチューリッヒ保険は、『2023年あおり運転実態調査』を実施。あおり運転をされたことがあるドライバーは53.5%であった。約半数のドライバーが被害経験を持っており、現在も社会問題となっている。

今回は、ドライブ中にあおり運転に遭遇した2人のエピソードを紹介する。

◆ハイビームにパッシング、あおり運転の恐怖

旦那と「シカがいた!」とはしゃぎながら、楽しくドライブをしていたのだが……。

「ハイビームの車が後方から近づいてくるのが分かりました。ハイビームの戻し忘れかな?と思いましたが、そうではない様子で……。バックミラーに映り込み、ものすごく眩しかったんです。後ろにピッタリつかれたので、私はいつものように道路の左側に車を寄せて速度を落としました」

しかし、後方の車は阿部さんの車を追い越すのではなく、ハイビームのままついてきたそうだ。ドライブレコーダーも装着しており、ステッカーもでかでかと貼ってあるにもかかわらず、衝突するかもと思わせるほどの車間距離で走行していたとのこと。

「しばらく1本道だったので、仕方なく左に避けるのをやめて通常速度に戻しました。せっかくの楽しいドライブデートが一瞬にしてイヤな気分にさせられました。あまりの眩しさに、バックミラーを上に向け、サイドミラーも角度調整し、後方車はいないものと思い込むことにしたんです」