懲役6年の刑が確定した。
嘱託殺人罪などに問われている小野勇被告(55)だ。最高裁判所は5月24日付で、懲役6年の判決を下した1審・札幌地裁と2審・札幌高裁の判決を不服とした小野被告の上告を棄却。小野被告はSNSで知り合った女子大生から頼まれ、首を絞めて殺害したとされる。
『FRIDAYデジタル』は’22年10月13日配信の記事で、小野被告が起こした嘱託殺人事件について詳報している。再録して、被告の身勝手な犯行動機と恐ろしいメッセージを振り返りたい(内容は一部修正しています)ーー。
〈人の道ってどこだっけ? また踏み外しちまったな でも役には立てた…のかな?〉
女性が亡くなった直後の’22年10月7日、容疑者はSNSに意味深な投稿をしていた。
10月11日、北海道小樽市に住む大学生Aさん(当時22)の遺体を遺棄したとして再逮捕されたのが無職の小野被告だ。Aさんは10月3日昼に、自宅から笑顔で外出。家族が電話やLINEをしても連絡がとれなくなったため、7日に北海道警へ行方不明届が提出されていた。
「Aさんのスマートフォンの電波は、小野被告の住むアパート付近で途絶えていました。その後の捜査で、Aさんが小野被告の自宅に監禁されている可能性が浮上します。警察が現場に向かうと、自宅前に小野被告がいたため職務質問。刃渡り8.7cmの折り畳みナイフを持っていたため、銃刀法違反で現行犯逮捕したんです。
さらに小野被告の部屋を家宅捜索するとAさんの遺体が……。司法解剖の結果、亡くなったのは4日ごろとみられ、死因は首を絞められたことによる窒息でした。部屋からはAさんのスマホも見つかっています。調べに対し小野被告は『(Aさんと)事件前にも会ったことがある。室内で首を絞めて殺した』と、殺害をほのめかす供述をしていました」(全国紙社会部記者)
小野被告はAさんと「SNSで知り合った」と供述していたが、詳しい経緯は不明だ。友人によると、Aさんは料理好きで明るい性格だったという。
「Aさんは将来は作業療法士になることを目標にしていました。家族に手作りケーキやアップルパイをふるまうなど、料理も大好きだったようです。明るく活発な性格で、多くの人から信頼を得ていたと聞いています」(同前)
一方の小野被告は、あまり近隣住民と交流がなかったようだ。
「近くに住む人に話を聞いても、印象が薄い答えしか返ってきません。ただ自身の身体に彫ったタトゥーや武器の知識については、よく自慢していたようです。小野被告のモノと思われるSNSのプロフィール欄には、自衛隊への入隊経験をアピールしたいのか〈元二等陸曹〉〈元傭兵〉という書き込みが。自身を〈人殺し〉〈心優しき死神でありたい〉とも紹介していました」(同前)
Aさんが亡くなったとされる10月4日から、小野被告と思われる人物は意味深投稿をSNSに続けていた(以下、原文ママ)。
〈普段通りに生活してる やっぱ壊れてるなぁ〉
〈知り合った人が本人の希望通りに亡くなった…複雑な気持ち これで良かったのかわからない〉
〈また死について悩んでる人の役に立ちたいな〉
自身を〈心優しき死神〉と称し犯行にいたったとされる小野被告。控訴審の判決は2月14日に言い渡される予定だ。