台風1号の影響で梅雨前線が活発化したことで関東地方でも大荒れの天気となりました。箱根の大涌谷では、強風となって観光客が立っているのも困難という状態になりました。
28日午前5時ごろの鹿児島中央駅前付近の様子です。朝になると雨脚が強くなり、雨が歩道に激しく打ち付けられ、白く波打つ様子がうかがえます。
箱根の大涌谷では強い風が止めどなく吹きつけ、雨が波打つように風であおられます。あたりは霧が立ち込め、十数メートル先も見えない状況に。観光客は白く霞がかった先に消えていきます。
強風が吹くと、時折悲鳴も上がります。雨が全身にたたきつけるように降りますが、傘は手に持ったまま、差せません。
ヨタヨタと小刻みに歩く3人組。身を縮こませ、お互いが飛ばされないよう腕を組んでゆっくりと進んでいきますが、立ち止まった瞬間、よろめいてしまいます。
強い風にあおられながら、記念撮影をする観光客。風に飛ばされないよう腰を落とし、重心を低くしながら撮影しています。
景色は霧で何も見えないため、せめて大涌谷の黒たまごの像の前で記念写真を撮ろうと、ずぶ濡れになりながらも挑戦する観光客たち。他の観光客が急いで屋内に駆け込むなか、なんとか撮影をお願いすることができました。
ロープウェイは強風のため運休していて、大涌谷を訪れた観光客はほとんどが車やバスで来た人です。駐車場では、あわや、こんな場面も…。
駐車場から出ようとする黒い車の目の前には、ヘッドライトをつけた白い車。どうやら視界不良のせいで、一方通行の道を逆走してしまったようです。逆走に気付いた車はUターンしていきました。駐車場では「本日強風のため、車のドアの開閉には十分ご注意ください」と注意喚起のアナウンスも流れました。
風でドアが勢いよく開かないよう、手で押さえながら慎重に開けます。そんななか、警察が到着しました。駐車場内でのトラブルでしょうか?
東京でも、風が強く吹き付け、傘が暴れ回るようにあおられます。傘が裏返った状態で小走りで移動する人も…。
風の影響は傘だけでなく…。
フィリピンの海上を東に進んでいる強い勢力の台風1号。南から湿った空気が流れ込んだ影響で、太平洋側を中心に大雨をもたらしました。
九州各地に降った激しい雨。線状降水帯予測情報が発表されている鹿児島県では、夜遅くまで雨が降り続いていました。
垂水市では、5段階ある警戒レベルのうち4にあたる「避難指示」が市内全域に出されました。
同じく、線状降水帯予測情報が発表されている宮崎県では、大粒の雨が大きな音を立て、激しく地面に降りつけます。夜になると雨が強まり、水が歩道から車道に川のように流れています。
宮崎と鹿児島では多い所で200ミリの大雨になる予想で、線状降水帯が発生すれば雨量はさらに増加する恐れもあります。
愛媛県今治市では土砂降りのなか、薄暗い空を切り裂くように稲光が走ります。
新居浜市でも激しい雨が住宅街に降りつけ、建物の屋根に波打つようにたたきつけます。
3時間後には雨の激しさはさらに増し、車のフロントガラスに音を立てて雨が打ちつけ、雷も鳴っていたといいます。
大雨が迫るなか大きな問題を抱える現場がありました。2019年の台風19号で大規模な浸水被害が発生した茨城県の那珂川です。泥水は住宅街にも流れ込み、川のようになった道路を水しぶきを上げながら車が走り去っていました。その那珂川で今、新たな被害の懸念が。
無許可で放置された3隻の船。こうした船が大雨による洪水で流されると、堤防に被害をもたらす恐れがあります。
また、橋げたにひっかかり水の流れをせき止めることで、洪水の原因そのものになる可能性も。
しかし、登録番号が消されていて、船の持ち主を探す術がないといいます。
さらに、不法に放置された船であふれた場所が千葉県にもありました。
千葉県市川市を流れる真間川。船底が完全に見え裏返っている船や、川沿いの道路にも無残に崩れ落ちた船が放置されています。川の両岸に整然と並ぶ桟橋とたくさんの船。実はこれらすべてが違法に係留されたものです。
千葉県によると、その数なんと78隻。
県は撤去を要請するため持ち主を調べていますが、30隻以上が分かっていません。持ち主が判明した場合でも要請に応じないなどで、いまだ1隻も撤去できていないということです。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年5月28日放送分より)