2019年4月の池袋暴走事故で妻子を亡くした松永拓也さん(37)が29日、事故を起こした飯塚幸三受刑者(92)と関東地方の刑務所で面会した。2人が事故について、法廷の外で向き合って言葉を交わしたのは初めて。
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面会で、松永さんが「世の中の高齢者やその家族に伝えたいことはありますか」と問いかけると、飯塚受刑者は「早く(運転)免許を返すよう伝えてください」と答えたという。
松永さんは3月、犯罪被害者や遺族の思いを刑務所などの職員が聞き取り、加害者に伝える「心情伝達制度」を利用し、飯塚受刑者とやりとりした。その際、松永さんは「被害者と加害者という立場を乗り越えて、『被害者も加害者も生まれてほしくない』という視点を一緒に持ちませんか」と伝え、刑務所での面会も求めていた。【加藤昌平】