神奈川・厚木市の閑静な住宅街に、異様な光景が広がっていた。住宅の敷地にうずたかく積まれた大量のゴミ。その高さは、前に止められた車の屋根を超えるほどだ。
置かれていたのは、洋服やブランド品とみられるバッグ、さらにトースターなどだ。ゴミ屋敷の住人は、何のためにこれだけのものを溜め込んでいるのか。
ブランド品とみられるバッグや家電など、大量の廃棄物で埋め尽くされたゴミ屋敷。住宅を囲む柵がゴミの重みで折れ曲がり、今にも倒れそうな状態だ。
付近の住民によると、ゴミは10年ほど前から徐々に増え始めたという。
2014年に撮影された画像にゴミは見られなかったが、翌年には駐車スペースにブルーシートで覆われた箇所が出現し、それから数年かけてゴミが増えてきていた。
近隣住民たちからはこんな声が聞かれた。
「一番怖いのは火災とか。家電とかも結構あるので、それ(火災)が一番怖いですね。何言っても無駄です。警察も何回か来たりしてます。でも全然改善されない」「引っ越してきて、やっと半年経たないかぐらい。隣人ガチャ外れたねって話してた」
さらに、このゴミ屋敷の影響で、家を売りたくても売れないと話す人もいた。
「困ってるんですよ。うちを売りたくたって売れない、あんなんじゃ。だって住みたくない。前がゴミ屋敷じゃ」
近隣住民によると、ゴミ屋敷には夫婦とみられる2人が住んでいて、外に置かれたゴミはどこかから拾ってきたものだという。近隣住民は、「拾ってきた。拾ってお金にしてる。あれ、ただのゴミじゃないんですよ。あの人たち売ってるんです」と話す。
この状況を改善するつもりはないのか。イット!はゴミ屋敷の住人を直撃した。
――フジテレビですがお話伺えませんか?「何やってる。ダメダメ、関係ねーだろ!」
住民トラブルなどに詳しい松隈貴史弁護士によると、ゴミ置き場に置かれたゴミを無断で持ち去った場合は、窃盗罪や業務妨害罪などに問われる可能性があるという。
警察は今後、ゴミ屋敷周辺の見回りを強化するという。(「イット!」 4月29日放送より)