アクアワールド茨城県大洗水族館(同県大洗町)で3月1日、「シマザメ」のオスの赤ちゃん1匹が生まれた。シマザメの繁殖成功は国内初となる。赤ちゃんは順調に生育し、3月28日から同館5階の「さめっこるーむ」で展示されている。
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同館はサメの飼育展示種類数日本一を誇り、これまで27種類のサメで水槽内繁殖に成功している。2021年12月からシマザメのオス2匹、メス2匹を同じ水槽で飼育していたところ、23年11月に産卵が確認された。
シマザメはインド洋や西部太平洋の温かい地域のサンゴ礁や岩礁域に生息することから、卵を水温24~25度に保った別の水槽に移し、経過を観察していたところ、産卵確認から111日目に念願の赤ちゃんが生まれたという。飼育担当者は「国内での繁殖例がないため、卵がどれくらいの時期でかえるのかなど手探り状態だった」と話す。
シマザメというものの、白黒のしま模様があるのは生まれてからしばらくの期間だけ。成長するにつれて薄くなり、成魚は淡い褐色の体色になる。
シマザメのペアはその後も卵を産み続けており、現在も30~40個の卵を飼育中。春先には多くのシマザメの幼魚を見ることができるかもしれないという。【西夏生】