探偵の仕事で調査対象者の車に無断でGPS(全地球測位システム)発信器を取り付け、位置情報を取得したとして、大阪府警此花署は7日、「アクア調査事務所」(摂津市)代表の男(40)を府迷惑防止条例違反(位置情報無承諾取得)容疑で逮捕したと発表した。
「(調査対象者を)楽に追いかけるためにやった」と容疑を認めているという。
発表では、男は昨年9月上旬、府内に住む40歳代男性が所有する車の底部にGPS発信器を取り付け、パソコンやスマートフォンで位置情報を複数回、取得した疑い。男性から「いつも同じ車がついてくるので調べたら、自分の車に機器がつけられていた」と同署に相談があった。
府警によると、GPS機器を悪用して居場所を調べる行為は、ストーカー目的ならストーカー規制法で摘発可能だが、恋愛感情のもつれなどに起因しない場合は同法の対象外。府はこうした行為も取り締まるため、昨年2月に条例を改正し、相手の承諾を得ず、機器を使って位置情報を取得する行為を禁止した。改正条例の適用は初めてだという。