4歳の自分の娘に有害物質と向精神薬を飲ませ、殺害したとされる東京・台東区の「浅草ホテル旅籠」を経営する夫婦が逮捕された。
警視庁捜査1課は14日、昨年3月に保育園児の次女(4=当時)に不凍液に含まれる有害物質「エチレングリコール」や抗精神病薬「オランザピン」を摂取させ殺害したとして、殺人の疑いで父親の細谷健一容疑者(43)と母親の志保容疑者(37)を逮捕した。
健一容疑者は「関与してません」と否認し、志保容疑者は黙秘している。2人には次女・美輝ちゃんの他に小学生の長男(10)、長女(8)がおり、5人暮らしだった。
健一容疑者の姉(41=当時)も2018年4月に死亡している。警視庁は不審な点があるとして経緯を慎重に調べている。
19年には容疑者夫婦の夫婦げんかがエスカレートし、志保容疑者による放火騒動も起き、警視庁は子供への心理的虐待があるとして児童相談所に通告。児相が子供3人を約半年間保護したことがあった。
地元関係者は「健一容疑者は長男、長女が小さい頃は送り迎えし、最近でも2人と出掛ける姿が目撃されていたが、次女の姿はほとんど目撃されていない。志保容疑者は家に帰ってこないことも多々あった。マンションは爛乾濂杏澂瓩伐修掘∋匐,悗離優哀譽ト(育児放棄)もうわさされていた」と語る。
昨年8月の家宅捜索で押収されたパソコンなどから、美輝ちゃんが亡くなる1年前からエチレングリコールやオランザピンをネット通販で複数回、購入した履歴があったという。どちらが買ったのか、2人で買ったのかは分かっていないが、計画的だったのだろう。
元警察関係者は「放火騒動などからすると、志保容疑者の暴走に健一容疑者が手を焼いていた可能性が高い。健一容疑者が志保容疑者によるネグレクトをフォローしていた面もありそうです」と指摘している。