韓国人の旅系YouTuberが、投稿した内容に波紋が広がっている。
動画をアップしたのは、チャンネル登録者数約6万2千人の「kkujun」という韓国人のYouTuber。2月8日に投稿した動画では、福岡から札幌までキックボードで旅をする様子をアップしており、今回問題となっているのが山口県宇部市に到着した時のこと。kkujun氏は宿泊予約していたという山口県内にある「カッタの湯」というスパへ。
受付で「カプセルホテルを予約したのですが」と英語で伝えると、店員は「少々お待ちください」と別の女性店員Aを呼び出す。kkujun氏が改めて英語で予約を取った旨を伝えると、その店員Aは「日本語ってしゃべれます?」と質問。
日本語がわからないkkujun氏は、スマートフォンの翻訳機能を使い「カプセルホテルの予約したのですけど」と伝えると、韓国語が分かる女性店員Bが、韓国語で「日本語話せますか?」と問いかけた。kkujun氏が韓国語で「話せません」と答えると、店員Bは「ここはちょっと、日本語が話せなければ…」と宿泊が難しいことをほのめかす。
続いて、店員Aが翻訳機能を使い「日本語の対応ができないと何か起こったときに対応が難しいため、宿泊が難しい」とkkujun氏の宿泊を断った。
すでに午後7時ごろだったこともあり、kkujun氏が「僕は寝る場所がないんです」「何か起こったら翻訳機能を使えば大丈夫です」と宿泊できるように交渉すると、今度は管理者と思しき男性店員が登場。
そして、男性店員は翻訳機能を使って「日本のお風呂を使われたことありますか?」「日本の風習は知ってますか」と質問。kkujun氏がどちらも「No」と答えると、「うちのほうでは説明が大変難しいので、宿泊ができません」と再び断った。
その後、kkujun氏は予約の確認メールを見せながら「飛び入りで来たわけではなく、予約して確認メールまで受け取っていたのに今更出ていけというのはちょっと…」と、宿泊を断られたことを嘆いていた。
このkkujun氏の動画はSNSで拡散され、たちまち話題に。予約をしていたのに当日「日本語がわからない」という理由で宿泊を断った施設に賛否の声が広がっていた。
《色々問題があるんだろうが事前予約してあるならこれはダメだな。ただ差別をして泊まらせない様にした訳では無さそう》《理不尽だとは思うけれど、もしカメラをまわしながら来店していて、注意されてもすぐにわからない感じだったなら、銭湯という場所だし他のお客様の安心を優先して考えちゃったのかなと思う》《これガチ?日本語できないから泊まれないホテルなんてあるの?予約時に名前で判断できたんじゃ…》《うーん、、、これはグレーゾーンになりそう ホテル側も予約サイトに大きく書いとかないとダメだよ》
こうした事態を受けてか、2月19日、カッタの湯を経営する「株式会社 ふくの湯」が公式ホームページに「宿泊予約のお客様に対する不適切な対応について」と題した声明を発表。
《この度は、海外の方が日本語を話せないことを理由に、当社がカプセルホテルの宿泊をお断りしてしまった件について、お客様に不快な思いをさせてしまったことを深くお詫び申し上げます》と当該の動画の件について謝罪。
その上で、《旅館業法に基づき、お断りすることなくご宿泊いただくべき》と本来は宿泊可能だったことを綴り、《今回の件において宿泊をお断りしてしまったことは事実でございます》と宿泊拒否をしたことを認めた。
その理由については《従業員への教育の不足から誤った対応をしてしまっております》と説明し、最後には《今回の事態を厳粛に受け止め、今後こうしたことが2度と発生しないよう再発防止に努めてまいります》と結んだ。