韓国・釜山と山口県下関市を結ぶフェリーで金塊約30キロ(約2億8965万円相当)を密輸したとして、第7管区海上保安本部は27日、韓国籍の3人を含む男女9人を関税法違反の疑いで逮捕したと発表した。
【写真まとめ】密輸された金塊 紙につつまれていた
うち会社役員、松下智一(52)=宮崎市=や韓国籍のイ・ソクチョル(58)ら5容疑者について、福岡地検小倉支部は2023年12月、同法違反で起訴している。
9人の逮捕容疑は共謀し、23年12月6~7日、フェリーに金塊30個(約30キロ)を持ち込み、活魚の運搬車に隠して密輸したとしている。7管などによると、松下被告は容疑を認めているが、一部の被告は否認しているという。
起訴状や7管などによると、金塊は5個ずつ紙に包まれた状態でポーチ2個に分けて入れられ、運搬車の助手席に置かれたインバーター(電力変換器)の中に隠されていた。イ被告が金塊を持ち込み、松下被告が船内で受け取り隠したという。
情報提供を元に捜査していた7管と門司税関の職員が、下関市内でポーチが引き渡されている現場を確認し、取り押さえた。余罪のほか、他にも共犯者がいるとみて追及する。
日本人の4人は輸入時にかかる消費税など計約2896万円の課税を免れたとして、消費税法違反などの罪にも問われている。【成松秋穂】