能登半島地震からまもなく1カ月。28日午前、地震後に生じた火災で焼失した石川県輪島市中心部の観光名所「朝市通り」一帯は弱い雨にぬれていた。手向けられた花からは涙のように水滴が落ちていた。焼け焦げたにおいが強く残る。各地の自治体から派遣された職員や報道関係者が時折、行き交う。人通りはとても少ない。焼け跡の間を歩いてきた女性にすれ違った。今は使っていない実家の建物が焼け、見に行ってきたという。そして、近所に住む友人がまだ見つかっていないと涙した。
【写真】母が素手でガラスを割り逃げ出した場所
午前9時過ぎに雨がやみ、小型無人機で焼け跡を撮影した。建物が焼け落ち基礎部分しか残っていない建物跡が幾つも連なり、被害の甚大さを物語る。輪島市は17日、「朝市通り」一帯で10人の遺体が見つかったと発表している。
地震から1カ月の被災地の様子を小型無人機からの映像で伝えます。【後藤由耶】