行方不明になっていた40代の男性を大分県由布市内の商業施設で発見し、保護を手伝った女性に31日、警察から感謝状が贈られました。
【写真を見る】行方不明者情報メール 読み終えた直後、目の前にその人が…あえて声かけせず 女性のとっさの判断でスピード解決
今年1月14日午後7時すぎ、由布市内の商業施設を訪れていた溝辺佳恵さん(44)の携帯電話に一通のメールが届きました。それは事件・事故、不審者、行方不明者、特殊詐欺などの情報を電子メールで配信している大分県警の「まもメール」です。
その内容は『本日午後2時ごろ、福祉施設の40代男性が行方不明になっています。特徴は身長180センチメートルくらい、痩せ型、黒色短髪、茶色長袖パーカー、黒色長ズボン、黒色スニーカー着用』というもの。
多くの買い物客が行き交う中、溝辺さんはメールの内容を読み込み、ふと顔をあげると情報と同じ特徴の男性が目の前を歩いていました。
溝辺佳恵さん:「不明から数時間経っている状況で、大丈夫かなと心配していたところ、目の前にイメージした男性がふらっと歩いていてビックリしました。違う人かもしれないと思いましたが、警察に電話で連絡して特徴を伝えました」
警察から『その人だろう』と言われた溝辺さん。福祉関係の仕事に携わっていることもあり、警察と相談して声はかけずに、警察官の到着まで男性を見守りました。
溝辺佳恵さん:「男性が店内を動き回っていたので、少し離れたところから見失わないように見守りました。外も暗くて寒くなる中、警察に早く来てほしいと願いながら。警察が来て男性に声をかけているのを見てホッとしました」
31日、大分南警察署で感謝状の贈呈式が行われ、早期保護に多大な貢献をしたとして、佐藤隆俊署長から溝辺さんに賞状が手渡されました。
溝辺さんは過去にも行方不明者を保護した経験があり、「気になることがあったら、今後も声をかけたり警察に相談したりできたらなと思う。それでだれかの生活や命を守れたら」と話しています。