高齢ドライバーが運転する車が暴走し、次々に追突した事故の一部始終を、ドライブレコーダーがとらえていた。
事故は山口・下関市にある車の通りの多い道路で起こった。
ドライブレコーダーが捉えた映像によると、画面の左を手前から走ってきた3台の車が、画面奥の商店街へ向かっていった次の瞬間、画面奥から手前に向かって走っていた黒い車が、郵便局の前に止まっていた2台の車に追突した。
衝突の衝撃でワンボックスの車が宙に浮き、追突した車からは黒い煙が上がった。
止めてあった車の持ち主だろうか、郵便局から出てきた人は追突された車に駆け寄っていた。
しかし事故は、これで終わりではなかった。黒い車がバックし再び発進すると、ドライブレコーダーを載せた車の後部に猛スピードでぶつかり、追突された車は90度回転してしまった。
さらに黒い車はそのまま壁に突っ込んでいく。黒い車が壁にぶつかったあと、前輪のタイヤ部分からは液体が漏れていた。さらに、壁に激突したあともアクセルを踏んでいるため、タイヤは回転し続け、車は白い煙で一気に覆われてしまった。
撮影者は当時の状況について「ATM(現金自動預払機)を使っていた時、外でドンという音がしました。自分の車に乗ろうとしたところ、黒い車が来たので何が起きたのかわかりませんでした。あと何秒かずれていたら自分がひかれていたと思うと怖いです」と話した。
撮影者によると、黒い車を運転していたのは82歳の高齢者。事故直後は、何が起きているのかわかっていない様子だったという。
一方、ここは駐車禁止の場所だったため、撮影者は「ATMの時間外手数料を惜しんで路上駐車をしてしまった。駐車場に止めれば良かったと後悔しています」と話していた。