林芳正官房長官の20日の記者会見に東京新聞社会部の望月衣塑子(いそこ)記者が出席し、東京地検特捜部が自民党最大派閥・安倍派(清和政策研究会)と二階派(志帥会)の事務所を家宅捜索した19日時点で岸田文雄首相や林氏から謝罪の言葉がなかったとして批判した。
林氏は「国民から疑念をもたれる事態を招いていることは極めて遺憾であると就任以来申し上げてきた」と指摘した。
会見で林氏は、自民党の派閥パーティーを巡る問題について「自民党の政治活動に政治資金の観点から厳しい目が向けられ、国民から疑念を持たれるような事態を招いていることは極めて遺憾だ」と陳謝した。
望月氏はこの言葉に反応し「官房長官の口から『大変遺憾だ』とそういう言葉が出た。なぜ遅れたのか」と畳みかけたが、林氏は「望月記者はいらっしゃらなかったかもしれないが、繰り返しこの場でも申し上げてきた」と反論した。
望月氏はその後も日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」が報じた、安倍派の下村博文元文部科学相の政治団体が18日に東京都内のホテルで会費を徴収してクリスマス会を開いたとする記事を引用し、「適切な対応だと思うか」と迫った。これに対し、林氏は「個々の政治家の活動については差し控えたい」とかわした。