〈「同級生の男の子を無理やり…」父からの凄惨DV、家に火をつけ…ふかわりょう似の少年が“パンチパーマの暴君”に変貌するまで〈山梨18歳バラバラ死体遺棄〉〉から続く
「深夜の2時ごろに3人から5人ぐらいで、渥美にいつも行きつけのカラオケスナックの前に配車アプリで呼ばれるんですよ。彼は店を出る時には『ご馳走様でした!』なんてママにペコペコ頭を下げているんですが、車に乗ると豹変。同席した後輩に先輩面で悪態をついてみたり、最短で道を走っているのに『どこ走ってんだよ!』と私に大声を出してきたりで、後輩に『やめてくださいよ』となだめられてました。
【画像】「パンチパーマのヤンキー容疑者」こと渥美遼馬(31)
もし暴言だけでなく手まで出してきたらすぐに交番に行くつもりで、なんとか怒りを押し殺し、彼が住むボロボロの自宅に送り届けていました」(渥美遼馬容疑者を知るタクシー運転手)
山梨県小菅村の山中から、今年6月から行方不明となっていた白骨化した野本結梨香さん(当時18)の遺体が発見されたのは11月27日のこと。警視庁は野本さんの遺体を車で運び捨てたとして、堀俊哉容疑者(30)を死体遺棄容疑で発見翌日の28日に逮捕した。
堀俊哉容疑者 時事通信社
また堀容疑者の高校時代の同級生とされ、野本さんの交際相手だった渥美遼馬容疑者(31)を同容疑で12月1日に逮捕した。
「堀は渥美に依頼され、『何かわからない物体を車で運搬した』と供述しています。犯行に使用した車の後部座席からは野本さんのものと思われる血痕が発見されているほか、渥美の自宅からは野本さんの血液が付着した靴が発見されています。警視庁は今後、2人の殺人容疑での立件を視野に捜査を進めています」(社会部記者)
父親が日常的に暴力をふるう家庭で生まれ育ち、中学時代にはクラスで目立つ存在ではなかったものの、同級生の家で“火災トラブル”を起こしていたことは第3弾で報じた通りだ。その後、家業の防水工事の仕事で生計を立てながら、2年前には近所の飲食店で知り合った、一回り年上の40代女性と結婚。渥美が自宅から程近い、古びた商店街のスナックをハシゴし、趣味のカラオケを楽しむ姿は複数の常連たちに目撃されている。「みんなに息子のように可愛がられていた」「店のママたちとも打ち解けていたし、奥さんを連れて飲み歩くこともあった。奥さんはある事情で地元の九州に帰ってしまったけれど、遼馬は最初のうちは九州にまで足を延ばし会いにいくこともあったんだよ。歳の割には古い歌を歌うし、年配の常連から可愛がられていた。たしかにカッとなる一面はあって、奥さんに暴力をふるったと聞いたことはあるが、報道されているような根っからの悪人なんかじゃない。みんなに息子のように可愛がられていた」(渥美容疑者の行きつけのスナックの常連) 昭和風の地元スナックに溶け込んでいたという渥美。女性への手癖が特別悪いという評判もなく、18歳だった野本さんとどのようにして接点を持ったのか、首をかしげる常連も多い。月1回出没していた“ナンパスポット” 一方年配者たちに可愛がられていたという表の顔とは裏腹に、渥美は地元民らが“ナンパスポット”だと口をそろえる、若者たちが集うショットバーにもたびたび顔を出していた。薄暗い店内ではクラブミュージックが爆音で鳴り響き、顔を近づけなければ会話をするのも難しいほどだ。「遼馬は月に1回、ふらっと店に男3人くらいでやってきました。店ではダーツもできるけど全くやらないし、ワイワイ騒ぐわけでもない。女性に対しては少し奥手なのか、テーブルを囲んでちびちびと酒を飲んでいました。身内だけで少しスカしているというか、落ち着いて酒を飲んでいた印象です。今年の6月以降は『事情があってこれない』と言い、ぱったりと来なくなりましたね」(バーのスタッフ)水商売風の女性とイチャついていた 妻を娶りながらも野本さんと交際を続けていた渥美だが、こうした女性の影は常にあったという。冒頭のタクシー運転手の男性が証言する。「最初に渥美と会ったのは1年半ほど前です。渥美は夕方の開店直後から地元の焼き鳥屋で飲み始め、20代半ばくらいの水商売風の女性と店を出てくる。タクシーを店に呼びつけ、最寄り駅近くの女の子がいる店が入る雑居ビルの前で降りるんです。いわゆる同伴ってやつでしょうね。 酒の臭いもしましたが、それより焼き鳥の炭の臭いが激しくて、2人が降りた後にいつも窓を全開にして換気していました。その女性と乗る時だけは、いつもと違い、完全に自分たちの世界に入りイチャつくだけで、迷惑をかけてこなかった」深夜にベロベロでタクシーを呼びつけ、乗車拒否に こうした女性関係とは別に、渥美が最もタチが悪かったのは、後輩たちを従え、常連のスナックを出た時だったという。前出の運転手が続ける。「配車アプリで夜中2時くらいに店に呼ばれるんですが、ママの名義で呼ばれるので渥美かどうか、行ってみるまでわからない。あんまり配車アプリの依頼を拒否すると、普段の配車数が減る仕組みになっているから、仕方なくスナックに向かうんです。『どうか渥美じゃない人が出てきてくれ』と願ってましたね。 渥美の場合、まず着いているのに『もう一曲始まっちゃったから』とママが言って、どれだけ待っても出てこないことも頻繁にありました。『もうメーター入れるからね』と言ったら、最後にはようやく出てきましたが……。店前の路上に座りながらワーワー騒ぐばかりで全く乗ってこないこともありました。全員がベロベロで立とうともしないし、本当に嫌になっちゃいましたよ。結局、『悪いけどこっちでキャンセルしとくから』と帰りました」 乗車を拒否するまでに運転手の男性が渥美を毛嫌いしていたのは、それまでに度々の非礼があったからだという。「お前ちゃんと聞いてんのかよ」と一方的にキレてくる「渥美は一番先輩だったから、一番最初に降りるために助手席か左後方の席に座ります。そこから自宅まで5分ほどの短い時間に『どこ走ってんだお前は!』と唐突に絡んでくる。最初に『このルートでいいですか?』と聞いて『はい』と言っているんですけどね。『どこって〇〇でいいんですよね?』というと、それを無視して『お前ちゃんと聞いてんのかよ、運ちゃんよ?』と一方的にキレてくる。急に態度が変わって二重人格なんじゃないかと思いましたし、黙ってろと思いました。 後輩たちが渥美を諫めるんですが、怒り始めると手がつけられないようでしたね。そんなしょうもないやり取りが、毎回あのボロ家の自宅に降ろすまで続くんです。降りた後も後輩たちが自宅まで送りに行ったまま、何をやっているんだか10分くらいは戻ってこなくて、最悪でしたよ」(前出のタクシー運転手)渥美容疑者が持っていた“裏の顔” 後輩たちも渥美の態度には辟易していたらしい。「渥美を届けて戻って来ると、厄介者をようやく下ろせたという感じで、皆ため息をついてましたね。渥美は車内で『明日は〇〇の現場だ』と威張りながらアニキ面で仕事の話をしたり、『口の利き方が悪い』なんて後輩たちを叱ることもありましたから。その後に『駅前でまだ開いている店あるっけ?』と後輩たちだけで飲み直しにいくこともありました。 報道では『悪いヤツじゃなかった』なんていってる人もいたけど、それは下の立場の人間たちに対する、極端な二重人格の“裏の顔”を見てないからです。人に運転させて遺体を捨てにいったと聞いても、私はそういうことするだろうなと率直に思いましたよ」(同前) 渥美容疑者が周囲に見せていた表と裏の顔。一体、亡くなった野本さんとの間にどのようなトラブルがあったのか。警視庁は慎重に事件の経緯を調べている。◆◆◆ 今回の事件について情報を募集しています。文春リークスまで情報をお寄せください。 文春リークス:https://bunshun.jp/list/leaks(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)
父親が日常的に暴力をふるう家庭で生まれ育ち、中学時代にはクラスで目立つ存在ではなかったものの、同級生の家で“火災トラブル”を起こしていたことは第3弾で報じた通りだ。その後、家業の防水工事の仕事で生計を立てながら、2年前には近所の飲食店で知り合った、一回り年上の40代女性と結婚。渥美が自宅から程近い、古びた商店街のスナックをハシゴし、趣味のカラオケを楽しむ姿は複数の常連たちに目撃されている。
「店のママたちとも打ち解けていたし、奥さんを連れて飲み歩くこともあった。奥さんはある事情で地元の九州に帰ってしまったけれど、遼馬は最初のうちは九州にまで足を延ばし会いにいくこともあったんだよ。歳の割には古い歌を歌うし、年配の常連から可愛がられていた。たしかにカッとなる一面はあって、奥さんに暴力をふるったと聞いたことはあるが、報道されているような根っからの悪人なんかじゃない。みんなに息子のように可愛がられていた」(渥美容疑者の行きつけのスナックの常連)
昭和風の地元スナックに溶け込んでいたという渥美。女性への手癖が特別悪いという評判もなく、18歳だった野本さんとどのようにして接点を持ったのか、首をかしげる常連も多い。
一方年配者たちに可愛がられていたという表の顔とは裏腹に、渥美は地元民らが“ナンパスポット”だと口をそろえる、若者たちが集うショットバーにもたびたび顔を出していた。薄暗い店内ではクラブミュージックが爆音で鳴り響き、顔を近づけなければ会話をするのも難しいほどだ。
「遼馬は月に1回、ふらっと店に男3人くらいでやってきました。店ではダーツもできるけど全くやらないし、ワイワイ騒ぐわけでもない。女性に対しては少し奥手なのか、テーブルを囲んでちびちびと酒を飲んでいました。身内だけで少しスカしているというか、落ち着いて酒を飲んでいた印象です。今年の6月以降は『事情があってこれない』と言い、ぱったりと来なくなりましたね」(バーのスタッフ)
妻を娶りながらも野本さんと交際を続けていた渥美だが、こうした女性の影は常にあったという。冒頭のタクシー運転手の男性が証言する。
「最初に渥美と会ったのは1年半ほど前です。渥美は夕方の開店直後から地元の焼き鳥屋で飲み始め、20代半ばくらいの水商売風の女性と店を出てくる。タクシーを店に呼びつけ、最寄り駅近くの女の子がいる店が入る雑居ビルの前で降りるんです。いわゆる同伴ってやつでしょうね。
酒の臭いもしましたが、それより焼き鳥の炭の臭いが激しくて、2人が降りた後にいつも窓を全開にして換気していました。その女性と乗る時だけは、いつもと違い、完全に自分たちの世界に入りイチャつくだけで、迷惑をかけてこなかった」
深夜にベロベロでタクシーを呼びつけ、乗車拒否に こうした女性関係とは別に、渥美が最もタチが悪かったのは、後輩たちを従え、常連のスナックを出た時だったという。前出の運転手が続ける。「配車アプリで夜中2時くらいに店に呼ばれるんですが、ママの名義で呼ばれるので渥美かどうか、行ってみるまでわからない。あんまり配車アプリの依頼を拒否すると、普段の配車数が減る仕組みになっているから、仕方なくスナックに向かうんです。『どうか渥美じゃない人が出てきてくれ』と願ってましたね。 渥美の場合、まず着いているのに『もう一曲始まっちゃったから』とママが言って、どれだけ待っても出てこないことも頻繁にありました。『もうメーター入れるからね』と言ったら、最後にはようやく出てきましたが……。店前の路上に座りながらワーワー騒ぐばかりで全く乗ってこないこともありました。全員がベロベロで立とうともしないし、本当に嫌になっちゃいましたよ。結局、『悪いけどこっちでキャンセルしとくから』と帰りました」 乗車を拒否するまでに運転手の男性が渥美を毛嫌いしていたのは、それまでに度々の非礼があったからだという。「お前ちゃんと聞いてんのかよ」と一方的にキレてくる「渥美は一番先輩だったから、一番最初に降りるために助手席か左後方の席に座ります。そこから自宅まで5分ほどの短い時間に『どこ走ってんだお前は!』と唐突に絡んでくる。最初に『このルートでいいですか?』と聞いて『はい』と言っているんですけどね。『どこって〇〇でいいんですよね?』というと、それを無視して『お前ちゃんと聞いてんのかよ、運ちゃんよ?』と一方的にキレてくる。急に態度が変わって二重人格なんじゃないかと思いましたし、黙ってろと思いました。 後輩たちが渥美を諫めるんですが、怒り始めると手がつけられないようでしたね。そんなしょうもないやり取りが、毎回あのボロ家の自宅に降ろすまで続くんです。降りた後も後輩たちが自宅まで送りに行ったまま、何をやっているんだか10分くらいは戻ってこなくて、最悪でしたよ」(前出のタクシー運転手)渥美容疑者が持っていた“裏の顔” 後輩たちも渥美の態度には辟易していたらしい。「渥美を届けて戻って来ると、厄介者をようやく下ろせたという感じで、皆ため息をついてましたね。渥美は車内で『明日は〇〇の現場だ』と威張りながらアニキ面で仕事の話をしたり、『口の利き方が悪い』なんて後輩たちを叱ることもありましたから。その後に『駅前でまだ開いている店あるっけ?』と後輩たちだけで飲み直しにいくこともありました。 報道では『悪いヤツじゃなかった』なんていってる人もいたけど、それは下の立場の人間たちに対する、極端な二重人格の“裏の顔”を見てないからです。人に運転させて遺体を捨てにいったと聞いても、私はそういうことするだろうなと率直に思いましたよ」(同前) 渥美容疑者が周囲に見せていた表と裏の顔。一体、亡くなった野本さんとの間にどのようなトラブルがあったのか。警視庁は慎重に事件の経緯を調べている。◆◆◆ 今回の事件について情報を募集しています。文春リークスまで情報をお寄せください。 文春リークス:https://bunshun.jp/list/leaks(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)
こうした女性関係とは別に、渥美が最もタチが悪かったのは、後輩たちを従え、常連のスナックを出た時だったという。前出の運転手が続ける。
「配車アプリで夜中2時くらいに店に呼ばれるんですが、ママの名義で呼ばれるので渥美かどうか、行ってみるまでわからない。あんまり配車アプリの依頼を拒否すると、普段の配車数が減る仕組みになっているから、仕方なくスナックに向かうんです。『どうか渥美じゃない人が出てきてくれ』と願ってましたね。
渥美の場合、まず着いているのに『もう一曲始まっちゃったから』とママが言って、どれだけ待っても出てこないことも頻繁にありました。『もうメーター入れるからね』と言ったら、最後にはようやく出てきましたが……。店前の路上に座りながらワーワー騒ぐばかりで全く乗ってこないこともありました。全員がベロベロで立とうともしないし、本当に嫌になっちゃいましたよ。結局、『悪いけどこっちでキャンセルしとくから』と帰りました」
乗車を拒否するまでに運転手の男性が渥美を毛嫌いしていたのは、それまでに度々の非礼があったからだという。
「渥美は一番先輩だったから、一番最初に降りるために助手席か左後方の席に座ります。そこから自宅まで5分ほどの短い時間に『どこ走ってんだお前は!』と唐突に絡んでくる。最初に『このルートでいいですか?』と聞いて『はい』と言っているんですけどね。『どこって〇〇でいいんですよね?』というと、それを無視して『お前ちゃんと聞いてんのかよ、運ちゃんよ?』と一方的にキレてくる。急に態度が変わって二重人格なんじゃないかと思いましたし、黙ってろと思いました。
後輩たちが渥美を諫めるんですが、怒り始めると手がつけられないようでしたね。そんなしょうもないやり取りが、毎回あのボロ家の自宅に降ろすまで続くんです。降りた後も後輩たちが自宅まで送りに行ったまま、何をやっているんだか10分くらいは戻ってこなくて、最悪でしたよ」(前出のタクシー運転手)
後輩たちも渥美の態度には辟易していたらしい。
「渥美を届けて戻って来ると、厄介者をようやく下ろせたという感じで、皆ため息をついてましたね。渥美は車内で『明日は〇〇の現場だ』と威張りながらアニキ面で仕事の話をしたり、『口の利き方が悪い』なんて後輩たちを叱ることもありましたから。その後に『駅前でまだ開いている店あるっけ?』と後輩たちだけで飲み直しにいくこともありました。
報道では『悪いヤツじゃなかった』なんていってる人もいたけど、それは下の立場の人間たちに対する、極端な二重人格の“裏の顔”を見てないからです。人に運転させて遺体を捨てにいったと聞いても、私はそういうことするだろうなと率直に思いましたよ」(同前)
渥美容疑者が周囲に見せていた表と裏の顔。一体、亡くなった野本さんとの間にどのようなトラブルがあったのか。警視庁は慎重に事件の経緯を調べている。
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今回の事件について情報を募集しています。文春リークスまで情報をお寄せください。
文春リークス:https://bunshun.jp/list/leaks
(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)